カレリアンベアドッグの性格、特徴、しつけ、寿命や病気、飼い方、歴史は?

カレリアンベアドッグはフィンランドとロシアの国境付近にあるカレリア地方原産の猟犬です。フィンランドでは国宝に指定されており、現在でも熊狩りの実猟犬として飼われていますよ。

この記事はカレリアンベアドッグの性格、特徴、しつけ、寿命や病気、飼い方、歴史についてまとめました。

カレリアンベアドッグの歴史や特徴は?

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歴史

カレリアンベアドッグは、ウラル山脈の西部から森林地帯で飼われていたスピッツ(ライカ種)から由来すると考えられており、フィン・ウラル語系の狩猟民族が西側へ移動したのと共に着いてきたのではないかと考えられています。主にフィンランド南東部~ロシア北西部にまたがる「カレリア地方」に生息していたとされています。

猟師たちに好まれて、クマ猟に適するように改良されました。クマの数が減ってからはイノシシやヘラジカといった、他の大型動物の狩猟にも使われるようになりました。

カレリアンベアドッグは、フィンランドでは国民的な犬で、年間犬種統計ではベスト10にも入っています。

出典:藤田りか子著/リネー・ヴィレス編集協力「最新 世界の犬種大図鑑」

特徴

特徴

  • 体高 53~60cm
  • 体重 17~28kg
  • 被毛 ショートコート
  • 基本カラー ブラック&ホワイト

カレリアンベアドッグは体高が52〜60cm体重が17〜28kg大型犬に分類されます。

見た目

日本犬によく似たスピッツタイプの犬種です。口角が少し上がっているため笑っているようにみえる表情と立ち耳、背中にくるっと巻き上がった尻尾が特徴的です。

被毛

被毛は分厚いショートコートで防寒性や防水性に優れています。カラーには個体差がありますが、基本ブラック&ホワイトで、ブラックを基準としてマズルやブレーズ、首、腹部、胸、前脚、後ろ足首、尾先が白くなっています。

夜間や雪の中でもしっかりと見分けることができるように、現在では黒と白にほぼ固定されました。

 

カレリアンベアドッグの性格は?

カレリアンベアドッグの性格

性格

  • 忠実
  • 愛情深い
  • 勇敢
  • プライドが高い
  • 警戒心が強い

飼い主に忠実

カレリアンベアドッグは飼い主やその家族に忠実で愛情深い性格ですが、勇敢でプライドが高い一面を持ちます。他の犬に対して警戒心が強く、時に攻撃的な態度を示します。命をかけて家族の危機を守るという気持ちの表れです。

怖いもの知らずで勇敢

カレリアンベアドッグは怖いもの知らずで、ひるむことがほとんどありません。原産国のフィンランドでは「ガードドッグ」として活躍したこともあります。日本にも輸入された際には、ヒグマによる被害が深刻だった軽井沢で熊退治を行っていた過去もあります。

 

カレリアンベアドッグの散歩やしつけは?

散歩

散歩の回数と時間

  • 1日2回1時間程度

散歩は1日2回1時間程度が理想的です。運動量を多く必要としていますので、散歩の時間は長くとれるといいですね。歩く散歩だけでなく、軽いジョギングなどを含めてみてもいいでしょう。ドッグランなどでおもいっきり運動をさせてあげることもオススメです。

しつけ

カレリアンベアドッグはリーダーと認めた人の命令しか聞きません。しつけが徹底できない場合は言うことを聞かなくなる可能性もあります。そのため初心者がしつけるには難しい犬種といえますよ。

しつけは家に迎え入れた時から始めます。子犬の頃から主従関係をはっきりさせ、「まて」のしつけを覚えさせます。カレリアンベアドッグはよく吠えて力も強いので、「まて」をしつけて思わぬ事故の発生を防ぐようにしましょう。

なついていても主人に吠えることがあります。自分の気持ちを伝えようとしている合図なので、日頃からスキンシップや会話を大切にしてあげてくださいね。吠えることを無理やりやめさせるとストレスになり、体調を崩したり破壊行動に繋がったりしてしまいます。

愛犬の気持ちを汲みとって接してあげることがポイントですよ。

 

カレリアンベアドッグの寿命や病気は?

寿命

平均寿命

  • 11~13年

カレリアンベアドッグの平均寿命は11~13年前後です。大型犬としては平均的です。

病気

気を付けたい病気

  • 股関節形成不全
  • 皮膚疾患

カレリアンベアドッグが気を付けたい病気は「股関節形成不全」「皮膚疾患」などです。

股関節形成不全

股関節の骨の形が変形してしまう関節の病気です。犬の中でも特に大型犬に多い病気と言われています。生後60日位までは関節に負荷をかけ過ぎないように激しい運動は避けてくださいね。また、肥満が原因で発症する場合もありますので、飼い主さんの食事管理が大切になります。歩き方に異常がみられたら、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。

皮膚疾患

アレルギーや環境によって、様々な皮膚トラブルを発症することがあります。先天性であえれば防ぐことは難しいですが、後天性であれば皮膚を清潔に保つことや、食事から予防することは可能です。飼い主さんがしっかり管理することが重要になります。

 

カレリアンベアドッグの飼い方は?

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飼育環境

よく吠えて運動量も多く必要なので、都心部での飼育はおすすめできません。住宅の間隔が空いているような地域で、吠える声で近隣住民とトラブルにならない環境がいいでしょう。

また、カレリアンベアドッグは性格上、1ヶ所につないでしまうとストレスを感じてしまいますので鎖などで繋ぐような飼育方法はやめましょう。

飼育するために準備しておくもの

準備するもの

  • 飼育スペース・ケージ
  • 食器類・床材
  • 首輪やリード・おもちゃ
  • ドッグフードとおやつ
  • トイレ用品
  • ケア用品
  • 動物病院

カレリアンベアドッグとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。サークルは十分な広さを確保できるもので、犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材についてはすべりにくい材質のものを選び、思わぬ転倒を防ぐために用意しておくと良いでしょう。フローリングの床で滑って関節を痛めないよう、すべりづらいカーペットを敷くなどの対策をしてあげてくださいね。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意するといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

お手入れ

お手入れ項目

  • 被毛ケア
  • シャンプー
  • 耳掃除
  • 歯磨き
  • 爪切り

カレリアンベアドッグとの生活をする上で、日々のお手入れは大切です。「被毛ケア」「シャンプー」「耳掃除」「歯磨き」「爪切り」などを取り入れて清潔を保つようにしましょう。

被毛ケア

カレリアンベアドッグは短毛なので、ブラッシングは週に1回程度で十分です。ただ、皮膚疾患を予防するためにも清潔を保つ必要があります。あまりにも汚れがひどい場合は、しっかり取り除いてあげて下さいね。

シャンプー

適切な犬用シャンプーを使用し、毛並みや肌に合わせた温度のお湯で洗います。シャンプーは月に1回を目安に行ってください。頻度は個体や被毛の状態により異なるため、獣医師のアドバイスを参考にするようにしてください。

耳掃除

耳は定期的にチェックしましょう。見える範囲でいいので耳専用のクリーナーを使用して掃除をしてあげてください。「耳垢が増えた」「悪臭がする」といった普段と違う様子の場合は病院で見てもらいましょう。

歯磨き

犬の歯の健康は全体的な健康にも関わるため、定期的な歯磨きが必要になります。犬用の歯ブラシや、歯垢・歯石を取り除いてあげてください。歯ブラシが苦手な方は、歯磨き用のおもちゃやパウダー状の食事に混ぜるケア用品も販売されていますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

爪切り

犬の爪は適度な長さに保つ必要があります。必要に応じて爪切りを使用し、適切な長さに切り揃えましょう。

 

カレリアンベアドッグにおすすめのドッグフードは?

モグワンドッグフード

モグワンドッグフード

カレリアンベアドッグには、「モグワンドッグフード」がおすすめです。

モグワンは動物性タンパク質が全体の50%以上を占めているので、犬が最も必要とする動物性タンパク質を効率よく摂取することが出来ますよ。

着色料や香料が不使用なのも嬉しいですね。

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カナガンドッグフード

カナガンドッグフード

主原材料に「骨抜きチキン生肉」や「乾燥チキン」などの良質なチキンを50%以上使用しています。犬にとって必要な栄養素だけを使用して作られていますよ。

犬にとって不必要な穀物で余計なカサ増しを行っていない「グレインフリー」なので、消化不良や便秘を起こす可能性が低いです。過去に穀物入りのフードで体調を崩したことのある愛犬にも安心して与えることができます。

粒がドーナツ型なので、噛み砕きやすく、喉につまらせる心配もありませんよ。

K9ナチュラル

k9ナチュラル
「K9ナチュラル」は愛犬の身体に合わせた生食を手軽に作れる、水で戻すタイプのフリーズドライドッグフードです。
穀物・合成添加物を一切使用していない「グレインフリー」「無添加」のドッグフードですので、安心して愛犬に与えて良いおすすめできるドッグフードですよ


総合栄養食と一般食

ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。

皮膚疾患に気を付けたいカレリアンベアドッグは、食材にも注意が必要です。穀物アレルギーも持つ子の場合は、「グレインフリー」の表示があるドッグフードを選びましょう。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。

食事量

ドッグフードの場合は裏面に記載されている量を与えるようにしましょう。ただ、体重との換算表は愛犬が「理想体型」であることが前提ですので、太っている子や痩せている子の量は調整が必要になります。

ごはんを食べない・・・どうすればいい?

ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・食べにくい」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。

この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。

トッピングをしてみる

まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。

フードを食べやすくする

食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。

食器や環境を変える

食べやすい食器に変更したり、食事する場所を変えてみるといいかもしれません。ストレスを抱えている場合もあるので、遊びや散歩の時間を増やして発散させるのもいいですね。

動物病院で診てもらう

食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。「好きなおやつも食べない」「ぐったりしている」「元気がない」といった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

 

気軽な気持ちでは飼えない犬


カレリアンベアドッグは日本での販売がされていないため、迎え入れるには海外からの輸入になります。

カレリアンベアドッグを日本で飼育しようとしたときにかかる初期費用や飼育環境については下記の記事にもまとめてありますので、ぜひご覧ください。

カレリアンベアドッグはしつけづらく飼育にはあまり向かない犬種です。アメリカでは軽い気持ちでカレリアンベアドッグを飼い始め、手を焼いたあげく飼いきれずに捨てるということが実際に起こっています。

日本でもかなりの犬種、頭数が毎年殺処分されていますので、飼い始める前に熟考してくださいね。

↓犬種210種類まとめ記事を読む↓