犬にトマトを食べさせても大丈夫?与えるメリットと注意点

トマトは人間にとってアンチエイジング効果の高い食べ物として知られていますが、愛犬にも同じ効果を期待する飼い主さんはたくさんいますよね。

愛犬にいつまでも若々しく元気な姿を維持してもらうためにトマトを食べさせることは問題ないのでしょうか。

この記事では、犬にトマトを与えるメリットとデメリット、とても重要な注意点についてまとめました。

 

 

犬に「完熟トマト」は与えても大丈夫?

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トマトの実は緑色からやがて完熟すると赤く染まり、含まれる栄養素も変化していきます。赤く完熟したトマトに含まれる栄養素に犬が気をつけるべきものはないため、生のままでも加熱した状態でも食べて健康を害することはありません。

ただ未熟な緑色のトマトには犬に悪影響を及ぼす成分が含まれるため、与えないようにしてください。

ナス科のトマトはもともと中南米が原産ですが、いまや世界中に数千種類もの品種が存在します。基本的にどの品種のトマトも赤く完熟したものであれば犬が食べても害はありません。

 

犬にトマトを与えるメリット

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ポイント

  • 栄養が豊富
  • 抗酸化作用
  • 栄養素分析

ビタミン、カリウム、βカロテンが豊富

トマトに含まれる主な栄養素と効果
ビタミン生理機能を整え健康維持や成長を促す
カリウム利尿作用で余計な塩分を排出
βカロテンアンチエイジング

人間にとってのトマトは、とても身体にいいとされています。ビタミンA、C、Eが豊富でカリウム、βカロテン、モリブデン、葉酸、ミネラルなどがバランスよく含まれ、健康維持やアンチエイジングに効果が高い野菜です。

これらの栄養素はすべて犬にとっても害がないどころか、食することで人間と同じような効果を発揮してくれます。

 

βカロテンはビタミンAにも変換

βカロテンはカロテノイドと呼ばれる色素の一種で、犬の体内ではビタミンAに変換される性質があります。すべてのβカロテンが変換される訳でなく体内で不足している分だけがビタミンAに変換され、残りは肝臓に移動して尿とともに排出されるのでビタミンの過剰摂取を心配する必要もありません。

 

リコピンによる「抗酸化作用」が期待できる

抗酸化作用の効果活性酸素の発生を抑え、身体の酸化を遅らせる

トマトに含まれる栄養素でもうひとつ忘れてはいけないのがリコピンです。βカロテンの仲間でトマトの赤い色を作り出すカロテノイドという色素の一種ですが、βカロテンの約2倍、ビタミンEの約100倍もの強い抗酸化作用を持っています。

犬も人間と同じで年齢を重ねるごとに体内の活性酸素が増えて各細胞が酸化していきます。細胞の酸化は血管のもろさ、代謝の停滞などにつながり、老化への道を突き進んでいくことになるわけですが、リコピンを摂取することで強い抗酸化作用が働いて進行が遅れ、急激な体調変化が起こりにくくなります。

 

トマトの栄養素

トマト100gあたりの成分
エネルギー19kcal
タンパク質0.7g
炭水化物4.7g
カリウム210mg
食物繊維1.0g
出典: 食品成分データベース(文部科学省)

 

犬にトマトを与えるときの注意点

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ポイント

  • 完熟トマトのみ
  • 花、葉、茎はNG
  • 与えすぎない
  • アレルギーの有無

完熟トマト以外は食べさせない

毒性の強いトマチンとは
・アルカロイド(有機化合物の一種)で高い殺虫成分がある
・実が熟すまでに害虫を避ける目的で作られる
・ジャガイモの芽に含まれるソラニンと同様の成分

犬に与えていいのは、赤くなった完熟トマトだけです。緑色の未熟なトマトには「トマチン」という物質が多く含まれており、大量に摂取すると嘔吐や下痢を引き起こします。

いったいどのくらいの量を「大量」というかですが、100g程度のトマト約34個分を人間が一気に食べたときのトマチンの量が半致死量と言われています。一般にはこれほどの量の未熟なトマトを食べることはありえませんが、身体の小さな犬に置き換えるともっと現実的な量になってきます。

安全のためにも愛犬に未熟なトマトは与えないようにしてください。

 

トマトの「花・葉・茎」部分は与えない

犬にとって危険なトマチンは花、葉、茎にも含まれています。しかも未熟な緑のトマトの実の部分の200倍近い量になります。ほんの少量を誤って口にしたとしても直ちに害が出るわけではありませんが、赤く熟したトマトの花、葉、茎にも含まれているので、与えるときはきちんと取り除いてあげてください。

 

大量に与えすぎない

犬に与えてOKな完熟トマトでも与えすぎには注意が必要です。トマトの約90%は水分なので、摂取しすぎによる下痢などを発症することもあります。

また質のいいフードを普段からしっかり食べているのであれば摂取する必要はないものなので、トマトを与えても食べたがらないときは無理強いをしないこと。それまで食べていたフードでさえ食べなくなってしまう可能性もありますよ。

 

アレルギーを起こす可能性がある

交差性アレルギー反応を示す可能性の高いアレルゲン
ブタクサ、シラカバ、スギ

健康体の犬にとっては害のないトマトですが、アトピーを持つ犬には交差性アレルギー反応(※)が出ることもあるので注意しながら与えるようにしてください。すぐにアレルギー反応が現れなかったとしても、蓄積されるアレルゲンレベルは確実に上昇することを覚えておいてください。

※交差性アレルギー:ある種の動植物タンパク質にアレルギー反応を示す場合、種の近い動植物のタンパク質にもアレルギー反応を示すこと

 

犬にトマトを与えるときのコツ

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料理好きな人ならご存知かもしれませんが、トマトに含まれるリコピンは脂溶性で油と一緒に炒めたり煮込んだりして加熱すると吸収力が高まる性質を持っています。

犬に与える場合も生で食べさせるより、油と一緒にスープにするなどして与えると効果的です。トマトの皮は生のままだと消化にも悪いので、なおさら加熱することをおすすめします。

 

犬に与えるトマトは加工品でも大丈夫か

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おもな加工品

  • トマトジュース
  • トマト缶
  • トマトケチャップ
  • ドライトマト

トマトジュース

市販のトマトジュースには食塩が添加されているものと無添加とがありますが、無添加のトマト100%ジュースなら与えても大丈夫です。

 

トマト缶

調理用のトマト缶にはニンニク、香辛料、ハーブなどで味付けされているものもありますので、それは与えてはいけません。逆にこうした調味料などが添加されていない100%のトマト缶であれば食べさせても問題ありません。

 

トマトケチャップ

無添加のトマトケチャップというものはなく、減塩だとしても犬にとって危険な玉ねぎ、香辛料、お酢、食塩などが必ず添加されているので、犬には与えないようにしてください。

 

ドライトマト

ドライトマトもほとんどの製品が塩や砂糖で味付けされたものとなるので与えるのはやめてください。たとえ無添加のものだったとしても乾燥させた食べ物は胃の中で水分を含んで膨らむので、大量に与えると吐き気を催す可能性もあります。避けたほうがいいですね。

 

愛犬にトマトを与えて体調を崩した場合

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健康的なはずの愛犬がトマトを食べて体調を崩した場合、さまざま要因を考えるべきです。もしかしたら気づかなかったアレルギーを持っていたかもしれません。念のため動物病院へ行って「どんなものを」「いつ」「どのくらい」食べたのかを説明し、獣医師の診断に委ねてください。

 

ご褒美やオヤツ代わりに与えてみる

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トマトは日頃からきちんとした原材料のフードさえ与えていれば必ず食べさせなければならないものではありませんが、食の気分転換やオヤツとしてときどき与えるのはいいことです。

油と一緒に加熱すると栄養素を吸収しやすくなるため、まずは味付けなしの状態のトマト料理を愛犬に与え、残りは飼い主さんの好みで味付けして食卓に並べれば、家族みんなで同じものを食べることになって楽しいですよね。