ペットショップで売れ残りが起こる理由や大きくなった子犬のその後

ペットショップに行くと、生まれて間もないあどけない仔犬たちの姿に、目が釘付けになってしまう人は多いのではないでしょうか。

でも、もし売れ残って大きくなってしまったらどうなるのでしょう。

この記事では、売れ残りが起こる理由や大きくなった子犬のその後についてまとめました。

 

ペットショップでの売れ残り事情

ペットショップ

今、日本では多くの仔犬がペットショップやインターネット上で販売されており、誰もが気軽に犬を購入できるようになっています。

でも、飼いたいという人が増えている一方で「売れ残り」の仔犬が増えているのも事実です。

仔犬の売れどき

犬を飼おうとするとき「仔犬から育てたい」と考える人は多いと思います。実際にペットショップで人気があるのも、生後2~3ヶ月頃の仔犬たちです。

大部分の仔犬は、新しい飼い主さんに引き取られますが、生後3ヶ月を過ぎても飼い主さんが見つからない場合は少しずつ値段下がりしていき、5ヶ月頃には最初の売値の半分以下になるケースもあります。

さらに生後半年を過ぎてしまうと、セールでも引き取られることが少なくなります。この頃になると、人見知りがはじまったり個性が出てきたりするので、売れ残りに拍車がかかってしまいます。

ペットショップも大幅に値下げし、どうにか飼い主さんを見つけようと努力しますが、それでも売れ残ってしまったときは、譲渡会に参加し里親を募集することになります。

しかし譲渡会でも飼い主さんが決まらなかった犬は、どんな運命が待っているのでしょうか。

売れ残った仔犬のその後

どんな商品もそうですが、売れ筋の商品はどんどん入荷しますが、売れない商品は処分されます。ペットショップに並ぶ仔犬も「商品」として生まれてくるので、同じことがいえます。

運が良いとお店の看板犬になったり、店員さんの友人に引き取られたりします。また系列店の安売りショップで再販されることもありますが、こうしたケースは稀といえます。

売れ残った多くの仔犬は、繁殖業者に引き渡されひたすら繁殖を繰り返す、実験用の動物を扱う業者に売却される、保健所に持ち込まれ処分されるといった運命をたどります。なかには山林に捨てる悪徳業者もいます。

ただ人気の犬種の場合は、少し大きくなっても売れる見込みがあるので、例外としてペットショップに残る場合もあります。

2013年に動物愛護法が改正

以前は、一部の悪質なペットショップが売れ残った犬猫を保健所に持ち込んで殺処分するケースがありました。しかし、2013年に動物愛護法が改正され、都道府県の保健所や動物愛護センターは、悪質な動物取扱業者のペットの持ち込みを拒否できるようになりました。

それでも店員が個人を装って持ち込むこともあり、悲しい運命をたどる犬猫はゼロになっているわけではありません。

引き取り業者の需要が増える

現在、売れ残ったり繁殖が終わったりした犬を有料(1万円前後)で引き取る「引き取り業者」の需要が増えています。

引き取り業者自体は違法ではありませんが、餌も与えず、散歩もさせず不衛生な狭い檻に押し込み、皮膚病やその他の病気などで、衰弱・死亡させる悪質な業者も存在します。

 

ペットショップで売れ残りが起こる理由

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売れ残る理由

  • 供給過多
  • 性格や動きで敬遠される
  • 売れどきが短い

人気犬種は在庫を抱えたい

今や日本はペット大国ですが、犬の繁殖量に比べて引き取ることができる人の割合は少なく、需要と供給のバランスが取れていないのが実情です。

とはいえ、ペットショップやブリーダーにとっては、人気の犬種は多ければ多いほど儲かるため、在庫を抱えがちになります。また自社で大量生産するショップもあり、当然供給過多になります。

性格や動きで敬遠される

ペットショップのショーケースから見るだけでは、犬の性格や動きがよく分からなかったり、先住犬との愛称が悪そうに感じたりということも、売れ残りの要因の一つといえます。

売れどきが短すぎる

犬が売れる年齢はとても短く、人気の犬種以外は、高値取引が可能な時期は生後3ヶ月未満がほとんどです。3ヶ月を過ぎると人気にかげりが出て、半年を過ぎると売れ残り対象となります。

 

ペットショップで売れ残りが起きないペット先進国の対策

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ペット先進国といわれる欧米諸国の中には、ペットショップでの動物販売は虐待にあたるとして禁じている国もあります。

禁止の国でペットを飼う場合は、信頼できるブリーダーから迎えるほか、保護施設から引き取るのが一般的となっています。これは、ペットを「物」ではなく「パートナー」として考えているからです。

日本でも不幸な命をなくす取り組みとして、保護施設や里親募集サイトなどの利用をより身近なものにしていきたいですね。

 

ペットショップでの売れ残りをなくすためには

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今メディアやNPOで、保護活動や処分ゼロに向けて取り組んでいますが、現実はうまく進んでいません。

多くの犬を保護した人が手に負えなくなり、犬たちを置き去りにしてしまった例や、保護施設に収容されたものの持病や怪我、年齢がネックで里親が見つからないといった例もなくなりません。保護犬ばかりが増えて手が回らないのが現状といえます。

法改正が求められる

売れ残りの問題は、ブリーダーからペットショップへ流れる流通システムにあります。売られる仔犬の数よりも、生産過多によって売れ残った結果、殺処分される犬の数の方が多いのが現状です。

そのため、繁殖時期や繁殖回数の制限を設けることや、取り扱い業者の責任を増やすといった法改正の検討が愛護団体や専門家からも求められています。

 

すべての小さな命が新しい家族と出会えますように

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仔犬たちが売れ残ってしまう理由や問題点についてご紹介しました。

私たちに癒しや幸せな気持ちをもたらしてくれる犬たち。どんなに小さな命でも、新しい家族と巡り合えることを願うばかりです。これを機会にペットの命について考えてみてくださいね。