ネコじゃらしが好かれる理由、猫にもたらす働き、タイプ別のおすすめ

ネコじゃらしといえば、多くの猫が大好きなおもちゃのひとつ。

懸命に追いかけてきたり、パンチしてきたりする姿は愛らしく思わずこちらも笑顔になりますよね。

この記事ではネコじゃらしの由来から、ネコが好きな理由や働きについてまとめました。

 

ネコじゃらしの由来・本当の名前

ねこじゃらし

ブラシのように長い穂のかたちをした植物を、原っぱや公園などでみかけたことがある方も多いのではないでしょうか。

一般的に「ネコじゃらし」と呼ばれていますが、正しくは「エノコログサ」というイネ科エノコログサ属の一年生草本になります。

もともとは犬の尾に似てることから犬っころ草(いぬっころくさ)と呼ばれていましたが、それが次第にエノコログサに変わったとされています。ちなみに漢字では「狗(犬)の尾の草」と表記します。

ネコじゃらしに変化したのは、花穂を猫の視界で振ると猫がじゃれつくことからといわれています。

 

ネコじゃらしを猫が好きな理由

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狩猟本能が刺激されるから

もともと猫は肉食動物で、獲物を捕まえて食べる本能がありますが、ネコじゃらしはこの狩猟本能を刺激する動きをします。

猫の獲物のターゲットとなってきたのは自分より小さなネズミや鳥・虫などで、これらの獲物が小刻みに動く様子がネコじゃらしの細やかな動きと似ています。また細長い紐にぶら下がったフサフサ状のネコじゃらしは、小動物の尻尾にも見えます。

そのため猫はネコじゃらしを見ると、食べたいかは別として捕まえたいという本能が湧き上がり、体が勝手に動いてしまうのです。

遊び感覚になるから

前述したようにネコじゃらしは狩猟本能を刺激するものですが、一方で単に追いかけるのが楽しいといった遊び感覚のこともあります。

動くものを追いかけるのは、猫にとって楽しい気分になれる最高の遊びでもあるのですね。

飼い主に構われたいから

猫といえばマイペースでひとり静かに過ごすことが多い動物ですが、たまに膝の上に乗ってきたり、すり寄ってきたりと甘えモードになることもあります。

猫にとってネコじゃらしは、飼い主に構ってもらえる喜びを感じられるもののひとつといえますね。

退屈だったから

飼い猫のほとんどは、毎日の生活を家の中で過ごしています。飼い主さんが一日中家にいて、いろいろな物音を聞いたり飼い主さんの動きを見たりすれば猫も刺激のある生活ができますが、お留守番が多い猫だと退屈だなと感じる時間が多くなります。

暇を持て余している猫にとって、ネコじゃらしは絶好の退屈しのぎともいえます。

 

ネコじゃらしがもたらす働き

ねこじゃらし

運動不足の解消

ネコじゃらしは右や左に振って横移動させたり、縦に振ってジャンプさせたりといろいろな動きのバリエーションがあります。

動かし方によって、猫が動くので普段の運動不足解消に役立ちます。

エネルギーの発散

もともと野生の猫は夜行性のため、日中は寝て体力を温存し夜になると狩猟をする動物です。家で飼っている猫も家でのんびり過ごせば、どうしても夜は目覚めて活発になります。

そこでおすすめなのがネコじゃらしです。たっぷり遊んであげればエネルギーを消費させる働きがあり、夜は疲れて眠ってくれます。

飼い主とのスキンシップ

愛猫と遊びたいのに、なかなか遊んでくれないということもありますよね。そのようなときにネコじゃらしを使えば、動くものに反応して興味を示してくれるかもしれません。

中にはネコじゃらしが大好きで自分でくわえて持ってくることもあるので、スキンシップの一環としてぜひたくさん遊んであげてくださいね。

 

ネコじゃらしに無反応な理由

ねこじゃらし

興味が薄れる年齢になったから

ネコじゃらしを見せても無反応な猫もいますが、その理由のひとつとして年齢による執着心の違いがあげられます。

若い猫の場合は、野生の本能が残っており好奇心も旺盛のため反応を示しやすいのですが、シニアの飼い猫だと、狩猟本能が薄れてネコじゃらしを見せても無関心になることがあります。

今が遊びたい気分じゃないから

無反応なときは「眠い」「今はのんびりしたい」といった気持ちです。

そのようなときは、猫が「遊びたい」気分になるまで待ってあげてくださいね。

ネコじゃらしに飽きたから

ネコじゃらしで遊び過ぎると、飽きて無反応になることもあります。その場合は動かし方を変えてみたり、他のオモチャも混ぜ合わたりと、マンネリにならないように工夫するのもおすすめです。

そのネコじゃらしが好みじゃないから

一般的に猫は動くものが好きですが、猫にも個性がありおもちゃの形状や動き方などによって、興味を示さないことがあります。

でも、ひとつのおもちゃで遊ぶのを諦めるのではなく、ぜひ他のものを試して猫が好きな遊び道具を探してみてくださいね。

 

タイプ別のおすすめネコじゃらし・おもちゃ

ねこじゃらし

タイプ別ネコじゃらし・おもちゃ

  • 釣竿タイプ
  • 鳥の羽タイプ
  • 獣毛タイプ
  • ネズミタイプ
  • 光線タイプ

釣竿タイプ

釣竿のような形状で、紐やゴム状の紐の先に猫が興味抱く形のフワフワした毛や羽根がついています。飼い主さんの動かし方でいろいろな動きができます。

ゴム状の紐は規則性のない動きをするため、猫の満足度もより高まります。

鳥の羽タイプ

鳥の羽を使ったネコじゃらしで、本物の鳥がバタバタと動く様子や音を聞きながら追いかけることができます。猫の視線の上で動かすことで、ジャンプなどの上下運動を促すため太り気味で運動不足の猫にもおすすめです。

ただ汚れやすく壊れやすいため、先端のみ別のものに変えられるタイプもあります。

獣毛タイプ

竿タイプの先端部分に小動物の毛のようなフワフワした獣毛がついたものです。まるで獲物を捕まえた感覚で遊べるので、狩猟本能を刺激します。

狩猟本能が強い子猫のテンションを高めるのに良いですが、ただ大きさによっては飲み込む危険性もあるので、注意してくださいね。

ネズミタイプ

小さなネズミ型のぬいぐるみが、狩猟本能をくすぐります。クッションや布団の下に隠して床の上を這わせるように動かすと、本物のネズミを追いかけている感覚になります。

中にはネズミ部分が電動ラジコン式で動くものもありますが、本物と勘違いして噛みつき食べてしまう恐れもあるので、操作の際は注意してください。

光線タイプ

レーザーの光を床・壁・天井などに照射し動かすタイプ。こちらは飼い主が動かなくても猫の動く範囲を広くできるのが利点で、元気で運動能力の高い猫、肥満気味の猫におすすめです。

遊ぶときの注意点としては、猫の顔に照射しないようにします。またシニア猫の場合は部屋全体を動き回ると疲れてしまうので、範囲を決めて遊ぶようにしてくださいね。

 

ネコじゃらしは猫と暮らすための必須アイテム

ねこじゃらし

ネコじゃらしには、本来持っている猫の本能を刺激する、ストレスや運動不足を解消する、スキンシップをはかるなど、いろいろな作用があることがわかりました。

しかし飼い主さんとして嬉しいのは、一生懸命追いかける可愛らしい姿が見られることですよね。ぜひいろいろなネコじゃらしを試して、愛猫のお気に入りを見つけてみてくださいね。