散歩の重要性は分かっているけど、老犬にはどうすればいいかわからない!と悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
「散歩は体の負担になるのでは?」「足腰が弱ってきたから散歩は行かないほうがいいの?」といった疑問もでてきますよね。
この記事では、老犬の散歩の必要性や頻度、注意点についてまとめました。
目次
散歩の役割は?
好奇心の刺激
ストレス解消
社交性の育成
コミュニケーション
散歩には「運動不足解消」の他にも、「好奇心の刺激」「ストレス解消」「社交性の育成」「コミュニケーション」などの役割があります。
好奇心の刺激
屋外は様々な刺激で満ちているので、家にいるだけでは経験できないことが体験ができます。
見たことのない風景を見たり、知らない人や動物に出会ったり、新しい匂いを嗅いだりすることで好奇心が刺激され、脳の神経系を活性化させます。
ストレス解消
家にずっといたら、犬もストレスがたまります。
散歩に行って様々な刺激を受けることが気分転換になり、ストレス発散にもなります。
社交性の育成
知らない人や犬と出会い触れ合うことは、社会性の育成にも役立ちます。
積極的に散歩に出かけて、社会性を育ててあげてくださいね。
コミュニケーション
愛犬と一緒に走ったり遊んだり景色を見たりするなど楽しい時間を共有することで、絆を一層強めることができます。
老犬にも散歩は必要?
適度な散歩は、心身の健康維持に欠かせません。
体力の低下による疲れやすさから散歩を嫌がる事も増えますが、家で寝てばかりいるとますます体力が落ちてしまいます。
適度な散歩には運動能力の維持や気分転換によるストレス解消などのメリットがたくさんあります。無理のない範囲で散歩をさせてあげることをおすすめします。
飼い主さんのつぶやき
わたしの愛犬は13歳の老犬ですが、散歩に行くと室内では見られない生き生きとした姿を見せてくれますよ。
老犬の散歩、頻度は?
頻度にこだわる必要はありません。天気の良い日に体調を見て無理せず行うようにしてください。
疲れているようであれば休ませるなど、愛犬のペースに合わせてゆっくりと楽しむことをおすすめします。匂いを嗅いだり景色を見たりするだけでも、心身の健康に良い影響をもたらしてくれますよ。
老犬の散歩、歩けないほど足腰が弱っている場合は?
散歩には様々なメリットがあるので、歩けないから行かないという判断はおすすめしません。
ペット用カートに乗せたり、飼い主さんが抱っこして外に連れ出してあげるだけでも十分ですよ。マットを敷いて外で日向ぼっこをするのもおすすめです。
介護用ハーネスで補助してあげることで、歩くことができる犬もいますよ。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
ペット用カートを使用する場合は、全部の時間をカートで移動するのではなく、広場や公園で安全が取れる場所で少し自由に歩かせてみるのもおすすめです。
老犬の散歩、行きたがらない場合は?
行きたがらない場合は、無理に散歩に連れ出す必要はありません。
体調が良さそうであれば、短時間で帰ってきたり、抱っこして外の景色を見せてあげるだけでも十分ですよ。
老犬の散歩、こんな時はどうする?
立ち止る
老犬が散歩中に立ち止まる理由としては、「疲れてきた」「体が痛い」「周りを警戒している」「匂いをチェックしている」などが考えられます。
愛犬の体調を小まめに確認して、散歩を続けるか中断するかの判断をするようにしてください。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
足に痛みがありそうであれば歩き方のチェックをしてみましょう。足を引きずっていないか、痛い足をかばっていないか確認しましょう。
散歩中に倒れた
散歩中に倒れてしまった場合は、すぐに動物病院へ連れて行くようにしてください。
そのほか、「座り込む」「ふらふらして倒れそう」などの様子がみられる場合も、心臓に多大な負担がかかっていることがあります。
もしもの時のために、診察カードや病院代を持って出かけると安心ですよ。
老犬の散歩、注意点は?
老犬になると身体機能や感覚機能が低下してくるので、散歩の時は特に注意が必要です。
運動前
散歩に連れ出す前に、必ず体調を確認します。
散歩に行く意欲があるか、具合が悪そうじゃないかを必ずチェックしてください。
老犬は筋肉が固くなっているので、ケガをしないようにマッサージやストレッチをして準備運動してあげるのもおすすめですよ。
夏場
夏場は熱中症になりやすいので、涼しい時間帯を選ぶようにします。
直射日光や熱くなったアスファルトの上は、老犬でなくとも大きな負担となります。日中に連れ出すことを避け、小まめな水分補給も心がけてくださいね。
体を冷やせるものを持って散歩に行くこともおすすめですよ。
冬場
冬場の散歩は、日が差している日中がおすすめです。
老犬になると体温調節機能が低下するので、散歩は日の差している日中に行うようにします。体温の低下させないために洋服を着せることもおすすめですよ。
また、暖かい室内から寒い屋外へ急に連れ出すことも、老犬の体には大きな負担となります。心臓に持病を持っている愛犬と暮らしている場合は特に注意するようにしてください。
散歩をうまく活用して、健康な毎日を!
老犬になっても、散歩をすることはとても重要です。
心身ともに良い刺激となる散歩をうまく活用しながら、愛犬とのかけがえのない大切な時間としての散歩を楽しんでくださいね。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
高齢になると視力が低下することも考えられます。散歩中に歩き方をチェックして、視力が落ちていそうであれば障害物があまりない広い道でお散歩することをおすすめします。