ペットサプリメントについて知っておくべき3つのことと正しく選ぶための5つの基準

本メディアpepyの編集長。1995年2月生まれ。埼玉県立川越高校サッカー部を卒業後、現在慶應義塾大学薬学部に在学中。埼玉県の実家で保護猫3匹を飼育する。

サプリメントに関してはペットの業界でもさまざまな議論がされています。

以下、ペット飼い主の皆さまに商品をおすすめする立場として、当メディアpepyが知っておくべきと思う3つのことと、正しく選ぶための5つの基準をまとめています。

 

知っておくべきこと1:効果に科学的根拠はない

犬 サプリメント

1つ目は「ペットサプリメントの効果に科学的根拠はない」ということです。

例えば「症状A」によく効く「成分X」が発見されたとします。

「症状A」に対する「成分X」の効果に科学的根拠があったとしたら、成分Xはペットサプリとしてではなく「医薬品」として販売されます

逆にペットサプリメントとして販売されているということは、「効くかもしれないが科学的根拠はない成分である」といえます。

 

猫,サプリメント

また「医薬品医療機器等法」によれば、ペットサプリメントはペットフードと同様、医薬品には含まれません。

医薬品以外の商品を販売する時に「具体的な効果・効能に関する表示」をしてはいけないので、ペットサプリメントの販促時に「効果がある」という言葉を使ってはいないということになります。

一方、医薬品の場合は「効能効果を必ず明記しなければならない」という決まりです。サプリメントとは立ち位置が逆なのです。

 

このことから、わかりやすく考えると

サプリ+【科学的根拠】=医薬品

医薬品-【科学的根拠】=サプリ

という構図が成り立ちます。

 

ペットの健康を思って、ペットサプリを試してみることは決して悪いことではありません。しかし本当に効くかどうかは保証されていないということは「知っておくべき事実」と思っています。

 

ペットサプリと医薬品の違いを「グルコサミンサプリ」で詳しく解説

例えば小型犬が抱えやすいひざの痛み。良いとされるのは「グルコサミン」のサプリメントです。

サプリメントを「効果に科学的根拠がないもの」と捉えるならば、膝の痛みに対するグルコサミンの役割はどのように解釈したら良いのでしょうか。

🐾🐾🐾

まず、ひざの痛みはひざの「軟骨」がすり減ることが原因で、グルコサミンは軟骨の構成成分です。これは間違いありません。

さらにグルコサミンサプリメントを飲めば愛犬の体内のグルコサミンの量が増えることも事実です。

しかし、体内で増えたグルコサミンが本当にひざの軟骨を補強し、その結果痛みが取れるかどうかまでは保証されていません

グルコサミンを飲めば、飲んでいない犬よりは痛みが取れやすくなる「かも」しれない。サプリメントとはそういうものです。

 

知っておくべきことその2:栄養素を補う目的で使う

素材

2つ目は「栄養素をピンポイントに補う目的で使う」ということです。

必要な栄養素を主に食事から摂取することは、ペットも人間も同じです。たとえペットが完全栄養食のフードを食べていても、怪我やおやつのあげすぎなどで「ある特定の栄養素」が不足することもよくあります。

何か不足した栄養素を食事よりもてっとり早く補給してあげたいときにサプリメントは重宝するのです。ちなみにある1つの成分を多く配合しているペットサプリは「ターゲット型」といいます。

例えばターゲット型の「カルシウムサプリメント」を摂取したあとに、ペットの体内の「カルシウム」の量が増えることは間違いないのです。

pepyに監修頂いている獣医師に確認したところ、実際に動物病院でも医薬品と一緒にターゲット型のサプリメントが処方されることはよくあるそうです。

 

参考:動物病院で薬とペットサプリが同時に処方される例

動物病名併用するサプリ
皮膚病セファレギン・ビタミンE
・アンチノール
慢性腎臓病プロスタサイクリン・カリナール1、2
・レンジアレン
猫風邪・インターフェロン
・抗生剤
リジン

ただ、薬と併用する目的で使う場合、ターゲット型のサプリメントは自分で選ばず獣医師さんに選んでもらってください。

ペットサプリの中には医薬品と同時に服用することで医薬品の副作用が強くなってしまうものや、逆に効果を薄めてしまうものがあるからです。

薬を服用中のペットに与えるサプリを、飼い主さんの独断で決めることは大変危険な行為なのです。

 

知っておくべきこと3:量を間違えれば副作用はでる

素材 副作用

3つ目は「量を間違えれば副作用は出る」ということです。

サプリメントには「1日○回○粒ずつ」や「1日○gを○回に分けてご飯にふりかける」など用法用量が記載されています。用法用量を守らないと副作用が出るリスクは医薬品と同じです。

たとえば「1日3回2粒ずつ」と記載されているサプリAがあったとします。「1日5回2粒ずつ」や「1日3回4粒ずつ」など、記載以上の量を与えた場合、副作用が出る可能性が十分にあります。

いくらサプリメントが医薬品に比べて安全でも、大量に摂取すれば副作用は出るのです。

 

サプリメントで副作用が出る例

例えばグルコサミンを過量に摂取すると胃に負担をかけて「食欲不振」を引き起こします。

カルシウムのサプリメントを過量に摂取すると、体内の「カルシウム/リン」のバランスが崩れるため数々の病気を発症する引き金となります。

 

飼い主さんが注意すべきこと

注意すべきは「飼い主さんが与える量を間違えないこと」です。ペットサプリメントは自分で食事を選べないペットが口にするものだからです。

特に犬と猫は、お皿の中のご飯をすべて一気に食べきる習性がありますので、飼い主さんがお皿に入れてしまった時点でペットにはどうすることもできません。

 

飲むサプリメントの種類は「最低限」に抑える

犬 かわいい funny

また、副作用が出ないからといって、なんでもかんでも与えたら良いというわけでもありません。

ターゲット型のサプリメントを摂取するということは、ある特定の成分を体内に増加させることになります。その成分が体内で不足していないペットにとっては、逆に「過量」となってしまうのです。

関節痛によいとされるグルコサミンサプリは、過量摂取により食欲が低下することは先に説明したとおりです。

サプリメントは必要なときに必要な量を与えることが大切です

ペットの健康対策として普段からサプリメントを与えたいという方には、ターゲット型のサプリではなく複数の成分を含みペットの健康を総合的にサポートしてくれる「ベーシック型」のサプリメントがおすすめです。

サプリメントは「高額」であることも1つ特徴です。経済的な面でも与える目的を考えて、ペットが飲むサプリの種類は最低限に抑えてあげることが大切ですね。

 

ペットサプリメントを選ぶときに大切にしたい5つの基準

素材 手のひら 5つ

上記、ペットサプリに対する見解をまとめると次のようになります。

・医薬品と違って効果に科学的根拠はない。

・ある特定の成分を体内に補うことはできる。

・用法用量を守らなければ副作用が出る。

・最低限必要なサプリのみを服用する。

この前提をもとに、飼い主さんが自分でペットサプリを選ぶ場合、心がけてほしい5つの基準を紹介します。

 

ペットサプリを選ぶ基準1:成分

科学的根拠がないとはいえ「成分」は最重要です。

配合されている主成分が正しいものなのかをみることも大切ですが、不要な添加物が入っていないか確認することも大切です。

 

ペットサプリを選ぶ基準2:形状

成分の次に形状は重要な基準だと考えます。

飲みやすい形状はペットによって違いますし、いくら良い成分が入っていても飲んでくれなければ無意味だからです。

 

ペットサプリを選ぶ基準3:価格

価格は「継続して飲むことで一定の働きを発揮する」というサプリメントの特性上、大切な観点です。

価格が高すぎて継続して与えることができない場合には無理して生活水準を変える必要はなく、別のサプリメントへの切り替えをおすすめします。

また必ずしもそうとは限りませんが、あまりにも安すぎるサプリメントには少し不安をいだきます。一通り調べて「あやしくない」と判断したもののみpepyには掲載しています。

 

ペットサプリを選ぶ基準4:GMPマーク

GMPとは「Good Manufacturing Practice」の略で、GMPマークがついたペットサプリは製造及び品質の管理が基準を満たしている証拠となります。

パッケージにGMPマークが必ずついているので、安心してサプリを選べる1つの基準となります。

 

ペットサプリを選ぶ基準5:動物病院専用サプリメント

動物病院専用サプリメントにも、パッケージに「動物病院専用」と書かれています。医療現場で薬と一緒に処方されることが多いサプリメントですが、動物病院でしか販売されていないわけではありません。一般の飼い主さんもネットでご購入いただけます。

しかし「動物病院専用」の言葉通り、本来は動物病院で処方されるべきサプリメントなので、飼い主さんだけの判断で購入しないほうが良いのではないかという専門家の意見もあります。

 

ペットサプリメントは「お守り」のように飲まないこと

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以上、この記事ではペットサプリメントについてpepyが考えていることと、サプリメント選びの大切にしたい基準をまとめました。

「健康に良さそうだから」と意味なくペットサプリを与えることはよくありません。

持っていれば安心のお守りとは違い、ペットサプリメントは「正しい症状」に対して「正しい量」を「正しい回数」飲んではじめて働きが期待できるのです。

pepyで紹介しているサプリメントはすべて上記5つの基準に沿っておすすめしていますよ。皆様のペットサプリについての理解にこの記事を役立てていただければ幸いです。