チャウチャウの飼い方まとめ!性格や飼育環境、食事、しつけ、寿命・病気は?

  • 監修者:NYANCHOW 關根美香
  • 動物病院経営&チャウチャウブリーダー
チャウチャウのブリーダー歴32年。海外のチャウブリーダーと連携しチャウチャウの繁殖やショーを行う。動物病院も経営しており、トリマー・ハンドラーライセンス取得済み。

チャウチャウという犬種をご存知ですか。

ライオンに似た見た目としかめっ面の表情が愛らしく、舌の色がブルーやブラックと珍しい特徴がある中国産の犬種です。

この記事では、チャウチャウの性格や特徴、子犬の迎え入れ費用や迎え入れ方、しつけや寿命についてまとめました。

 

チャウチャウの基本情報

チャウチャウ

歴史

チャウチャウの歴史はよくわかっていませんが、王朝時代まで遡るほど昔から存在していた犬種だと言われています。

「サモエドとチベタンマスティフのミックス犬」「チャウチャウ自体が超古代犬種」「古代犬種を食用に改良した」説の3つがありますが、どれも決定打を欠いているためはっきりしたことは分かっていません。

チャウチャウは食用犬?

はじめの頃は猟犬や番犬としての活躍していましたが、改良によって枝分かれしていき、食用として扱われるようになりました。

チャウチャウは国際畜犬連盟に登録されている犬種で唯一、食用として繁殖されている犬種です。

ただ、純血のチャウチャウは重宝されることから食用にする文化はありません。あらかじめ食用に改良されたチャウチャウを食用としているようです。

食用のチャウチャウは肉は食用に、骨は漢方に、毛皮はコートなどに利用されていますよ。

犬食文化について

犬を食べる文化のことを犬食文化(けんしょくぶんか)といいます。

「犬食文化=中国」と思われがちですが、中国に限った文化ではありません。

犬食文化に関しては中国国内でも温度差がありますし、日本のみならずベトナムやパラオ、ベトナム、台湾などアジアの国々で浸透していた歴史がありますよ。

性格

チャウチャウの性格

  • 物静か
  • 独立心が強い
  • 誠実
  • マイペース
  • 警戒心が強い

チャウチャウの性格は「物静か」「独立心が強い」「誠実」「マイペース」「警戒心が強い」となっています。

物静かで落ち着いている

チャウチャウは、物静かで落ち着いた性格をしています。大きな体ではしゃぐ様子はあまり見かけません。家族や飼い主に対して誠実であり従順な態度をするものの、大きな愛情表現をすることは少ないです。運動をすることも大好きというわけではないため、飼い主さんが積極的に取り入れる必要があります。太りやすい性質でもあるので、食事と適度な運動で肥満にならないよう健康管理をしましょう。

独立心が強くマイペース

チャウチャウは独立心が非常に強い犬種です。主人の命令や指示に対して頑固な態度を見せることがあります。意志が強くマイペースな一面もあり、自己主張を強くしてくることも。一貫した態度と明確な指示をしなければ自分の考えで行動してしまうため、忍耐強くトレーニングができる飼育経験者に適した犬種と言えます。

警戒心が強い

チャウチャウは警戒心が強く、飼い主さん以外の人や他の犬に対して愛嬌を振る舞うことは少なめです。そのため、家や家族を守ろうとする番犬に向いています。子犬の頃から社会化トレーニングを取り入れて、人間や他の犬・動物に慣れさせるといいかもしれません。

大きさや見た目の特徴

男の子 体高:48~56cm
体重:20~32kg
女の子 体高:46~51cm
体重:20~32kg

大きさは上記の表の通りで、大型犬に分類されます。

「ライオンのたてがみに似た顔の周りの豊かな毛」「しかめっ面のような愛らしい表情」「羊毛のようなフワフワの毛」「ブルーブラックの舌」が特徴的です。

被毛について

毛質はモコモコとした「ダブルコート」となっており、抜け毛が多い特徴があります。もともと寒い国で誕生した犬種であるため、寒さに強い毛質をしています。

カラーは「レッド」「ブラック」「フォーン」「クリームまたはホワイト」「ブルー」の5色で、斑やパーティカラーは公認されていません。

 

チャウチャウの快適な飼育環境について

チャウチャウ

準備するもの

  • 飼育スペース・ケージ
  • 食器類・床材
  • 首輪やリード・おもちゃ
  • ドッグフードとおやつ
  • トイレ用品
  • ケア用品
  • 動物病院

チャウチャウとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。サークルは十分な広さを確保できるもので、犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

屋内での飼育が望ましい!

チャウチャウはダブルコートで熱がこもりやすい特徴があります。熱中症にならないためにも、温度調整ができる屋内での飼育が適しています。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材についてはすべりにくい材質のものを選び、思わぬ転倒を防ぐために用意しておくと良いでしょう。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意するといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

 

チャウチャウの食事について

チャウチャウ 子犬
ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。

これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。

選ぶ時は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。

いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用する子ことで手軽に提要を追加することができます。

食事量

ドッグフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。

ただ、体重との換算表は、愛犬が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。

おすすめドッグフード

モグワンドッグフード

モグワンドッグフード

チャウチャウには、「モグワン」がおすすめです。

モグワンはチキン生肉とサーモンを中心とした「動物性タンパク質」が50%以上を占める高タンパクフードで、香料や着色料も不使用です。

一粒一粒に栄養素がギュッと詰まっているので、少しの量でも十分な栄養を摂取することができますよ。

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ごはんを食べない・・・どうすればいい?

ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・食べにくい」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。

この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。

トッピングをしてみる

まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。

フードを食べやすくする

食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。

食器や環境を変えてみる

食器や食事の場所が関係する場合は、これらを変えるようにしてみましょう。フードを入れる容器や水飲み場を食事しやすい食器に変更したり、落ち着いて食べられるスペースを確保してあげるといいかもしれません。「飼い主さんと過ごす時間が足りない」「運動不足」などでストレスを抱えている場合もあるので、たくさん遊んだり散歩の時間を増やしてストレスを発散させてみるのもオススメです。

動物病院で診てもらう

食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。「好きなおやつも食べない」「ぐったりしている」「元気がない」といった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

 

チャウチャウのお手入れについて

チャウチャウ

お手入れ項目

  • 被毛ケア
  • シャンプー
  • 歯磨き
  • 爪切り
  • 耳掃除

チャウチャウとの生活をより良くするためには、日々のこまめなケアが欠かせません。

被毛ケア

チャウチャウは抜け毛がとても多い犬種です。できれば毎日ブラッシングを行うようにしましょう。

特に冬から春にかけて暖かい季節に近づくと、大量に抜けてくるようです。

ペットサロンを利用してケアしてもらうのもおすすめですよ。

シャンプー

1ヶ月に1回を目安に行います。

シャンプー前にブラッシングで余計な抜け毛を取り除いておくと、毛が絡みにくくなってシャンプーしやすくなりますよ。

シャンプーが終わった後は流し残しのないように、丁寧にすすぐことも忘れないでくださいね。

大きな体のチャウチャウなので大変ではありますが、最後はしっかりドライヤーで乾かしてあげましょう。

歯磨き

定期的な歯磨きは口腔疾患のケアに繋がります。

指に巻いたガーゼで歯の表面に付着した汚れをふき取るようにします。

爪切り

血管を傷つけないように、爪の先端から少しずつ切るようにします。万が一の時のために止血剤も用意しておくといいですよ。

耳掃除

耳掃除は、耳が汚れているタイミングで行います。

耳用のクリーナーを使用し、見える範囲で汚れを取り除きましょう。

「耳垢が増えた」「耳から悪臭がする」などいつもと違う様子であれば、病院で診察を受けるようにしてくださいね。

 

チャウチャウの運動について

チャウチャウ

1日2回それぞれ30分程度を目安に運動を行います。

激しい運動は不要ですが、肥満になりやすい傾向があるのでゆっくり長い距離を歩くような運動がおすすめです。

 

チャウチャウのしつけについて

チャウチャウ

リーダーは飼い主であることを理解させるようにします。

独立心が強く物事を自分で判断しようとするので、一度下に見られてしまうと言うことを無視するといったワガママな犬になってしまうことがあるからです。

中途半端なしつけをしないよう注意しましょう。

難しいと判断したら、プロに相談してみるのも手ですよ。

 

チャウチャウの寿命・病気について

チャウチャウ

寿命

平均寿命

  • 10年

チャウチャウの寿命はおよそ10年前後です。

大型犬としてはやや短めですが、健康管理を徹底することで15歳ごろまで長生きすることもあります。

病気

気を付けたい病気

  • 熱中症
  • 眼瞼内反症
  • 股関節形成不全

気を付けたい病気は、「熱中症」「眼瞼内反症」「股関節形成不全」です。

熱中症

毛質によって熱がこもりやすいため、熱中症に気を付けましょう。

猛暑日などの散歩は時間帯に注意し、適度に熱を逃がしてあげる対応が必要です。保冷剤を使用して涼しくしてあげてもいいでしょう。

眼瞼内反症

まぶた内側に入り込んでしまい、まつげで眼球を傷つけてしまう症状が特徴です。

予防法はなく、あまりにもひどいようであれば手術をする場合もあります。

股関節形成不全

股関節の骨の形が変形してしまう関節の病気です。犬の中でも特に大型犬に多い病気と言われています。

変形した箇所が嚙み合わず炎症を起こし、痛みで動くのを嫌がるようになります。治療法は年齢や状態で様座な方法が提案されます。

原因は遺伝的なものと、肥満や激しめの運動があげられます。

他にも、様々な病気に注意しましょう。
遺伝的な病気の予防は難しいですが、食事管理や適度な運動によって予防できることもあります。

長く時間を共にするために、できる限りのサポートは必要ですよ。

 

チャウチャウの迎え入れについて

チャウチャウ

迎え入れの方法

チャウチャウを迎え入れる方法は、「ブリーダー」「里親制度」の2つです。

それぞれの方法にメリット・注意点があるので、家庭にあった方法を吟味して選ぶようにしてくださいね。

迎え入れにかかる費用

価格

  • 30~70万円

チャウチャウの迎え入れにかかる費用は、およそ30~70万円です。

繁殖が難しいこと、帝王切開での出産が多いことなどから高額になる傾向にあります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事では、チャウチャウの飼い方について紹介しました。

眠そうな目から優しそうな雰囲気を感じますが、頑固で独立心が強い性格なので、しつけがとても重要です。

そのため、初めて犬を飼育する方には難しい犬種かもしれませんね。

不安な事や疑問があれば、プロに相談することをオススメします。

すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報があれば幸いです。

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