猫の鼻づまり、症状や原因は?診断や治療、対処方法、注意することは?

猫の「鼻づまり」は、病原体やアレルゲンなどをこれ以上侵入させないための自己防衛機能が働いている状態です。

鼻炎などで鼻の粘膜に異常が生じることで鼻甲介(鼻腔内の出っ張り)が腫れてしまい、空気の通り道が狭くなって鼻水の停滞(鼻づまり)も起きやすくなります。

エサの匂いがわからない・眠れなくなるなど、鼻呼吸をしている猫にとっては辛い症状なので早期に解決してあげることが大切です。

この記事では、猫の鼻づまりについて、症状や原因、治療や対処法などをまとめました。

 

猫の鼻づまり、症状は?

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症状

  • 鼻水
  • くしゃみ
  • いびき
  • 鼻血

鼻づまりになると、「鼻水」や「くしゃみ」「いびき」などの症状が現れるほか、場合によっては「鼻血」が出ることもあります。

涙と鼻水は、目から出るか鼻から出るかの違いだけで同じ液体なので、鼻づまりの際に涙目になることもありますよ。

猫は口呼吸ができない動物なので、鼻が詰まると息苦しく、餌の匂いも判断できなくなるので食欲や元気がなくなることも少なくありません。

 

猫の鼻づまり、原因は?

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原因

  • 鼻炎
  • 鼻腔内腫瘍
  • 鼻咽頭ポリープ
  • 歯根膿瘍
  • ウイルス

鼻づまりの原因としては、いくつかの病気が考えられます。

鼻炎や副鼻腔炎、鼻腔内腫瘍、鼻咽頭ポリープ、歯根膿瘍、風邪などのウイルス感染や異物混入が主ですが、口内の病気や鼻ガン、アレルギーで発症することもありますよ。

鼻づまりを引き起こす原因の約9割は、カリシウイルスなどのウイルス性上気道感染症(猫風邪)で、次に多いのがマイコプラズマやクラミジアなどの細菌感染症です。

庭・ベランダが好きな猫や野良猫などの外にいる機会が多い猫の場合は、真菌感染症(ハトの糞などから感染するクリプトコッカスなど)や寄生虫、異物(植物の種や草など)混入にも注意が必要です。

 

猫の鼻づまり、診断方法は?

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鼻づまりを引き起こしている場合、いくつかの病気が考えられるため、それぞれの病気ごとに検査を実施することで鑑別診断します。

主にCT検査や組織診、細菌や真菌培養検査、MRI検査、歯科用レントゲン検査を行います。

 

猫の鼻づまり、治療はどのように行う?

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治療法

  • 手術

「猫風邪」と呼ばれる急性鼻炎の場合は、インターフェロンの投与やネブライジング(薬剤を霧状にして吸入する)、点鼻薬などの対症療法を行います。

慢性の副鼻腔炎に関しては治療法がないため、症状悪化時に抗生剤の投与などの対症療法を行います。

腫瘍が原因の場合は、種類や発生個所・進行度によって治療法は異なります。抗がん剤の投与や放射線治療、外科手術が検討されますよ。

歯の病気が原因だった場合は、抗生剤の内服で一時的に症状が緩和することがありますが、根本的な治療として全身麻酔による歯石除去や抜歯が必要になります。

 

猫の鼻づまり、対策はできる?

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ウイルス性鼻気管炎やカリシウイルス感染症、クラミジア感染症などの「猫風邪」と呼ばれる全ての病気は、7種混合ワクチンの接種で対策が可能です。

年1回の健康診断とともにワクチン接種を行うようにしてくださいね。

 

猫の鼻づまり、飼い主が注意することは?

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猫風邪は自然に治ることが多いですが、副鼻腔炎は愛猫にとって辛いものなので早めに動物病院で対処してもらうことが大切です。

症状が軽度であれば、自宅でできる対処法として、鼻をキレイにしたり室内を適温にしたりすることをおすすめします。赤ちゃん用の鼻水吸引機を使ってみてもいいですね。

鼻が詰まっていると食欲が減退しがちですが、フードの匂いを強めることで食欲が回復することもあります。かつお節などをトッピングしたりフードを少し温めたりするといいですよ。

 

猫の鼻づまり、かかりやすい猫種は?

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鼻づまりになりやすい猫種

  • ペルシャ
  • ヒマラヤン
  • エキゾチック

「ペルシャ」や「ヒマラヤン」「エキゾチック」などの鼻ぺちゃの猫酒は、鼻づまりになりやすいです。

また、3ヶ月の子猫や老猫も風邪を罹患しやすいことから、鼻づまりになりやすいといえます。

 

鼻づまりに効くツボがある!?

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愛猫が鼻づまりを起こしたときに役立つなツボがあるのをご存じですか。

晴明(左右の目頭)、素りょう(鼻の両脇)、地倉(顎の下)、風池(首と頭の境目)、百会(頭頂部、または背中側しっぽの付け根の腰回り)です。これらのツボを指圧で押す・つまむなどしてあげると解消されることがありますよ。

ただ、嫌がる場合は無理をせず、愛猫のリラックス時に徐々に指圧を加えてマッサージするような感覚で行ってみてくださいね。