ヨークシャテリアまとめ!飼い方、性格、しつけ、寿命、体重は?

  • 愛玩動物看護師
  • 監修者:渡邉鈴子
栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

「ヨーキー」の愛称で親しまれるヨークシャー・テリアは、愛らしい顔つきと美しく上品な被毛で人気の犬種です。

この記事では、ヨークシャテリアをペットとして飼いたい方のために、性格やしつけ方、寿命、標準的な体重、必要な運動量といった飼い方のポイントをまとめました。

 

ヨークシャー・テリアの基本情報

ヨークシャーテリア

歴史

19世紀のイギリスで誕生し、作物などを荒らすネズミを捕獲するための犬として活躍していました。

その後、貴族などの上流階級でも評判になり、愛玩犬としても飼われるようになります。1861年にイギリスドッグショーに初めて出展、1882年にはイギリスケンネルクラブ公認の犬種になりました。

性格

性格

  • 活発でエネルギッシュ
  • 知的で勇敢
  • 愛情深く友好的

ヨークシャー・テリアは、好奇心旺盛で人懐っこいため飼育しやすいと人気の犬種です。

オスは甘えん坊で活発な性格、メスは年齢を重ねるごとに情緒豊かで思慮深くなる子が多いですよ。

活発でエネルギッシュ

ヨークシャー・テリアは活発でエネルギッシュな性格をしており、遊ぶことが大好きな犬種です。運動や遊びが不足するとストレスが溜まり、イタズラしたり無駄吠えをするようになることも。日常的に散歩や遊びを積極的に取り入れることが大切です。

知的で勇敢

ヨークシャー・テリアは賢く勇敢で、小さな体格に似合わず負けん気が強い性格でもあります。そのため、小さな体格に似合わず大きな犬に存在感を示すことがあります。賢いがゆえ、信頼関係が築けていないという事を聞かなくなる場合があります。しつけトレーニングに対する意欲はあるので、一貫したメリハリのあるトレーニングが必要です。

愛情深く友好的

ヨークシャー・テリアは飼い主への愛情深さが特徴的です。家族との絆を重視し、常に飼い主の近くにいることを望みます。一緒に過ごす時間を大切にすれば、甘えてくる一面も見られますよ。また人懐っこい性格でもあるので、飼い主やその家族以外の人とも仲良くできます。他の犬やペットとも仲良くできる友好的さも持ち合わせています。

特徴

大きさ

  • 18~23cm

体重

  • 2~3kg

ヨークシャー・テリアの標準的な大きさは18~23cm、体重が2~3kgと小柄です。

被毛が長いためにふんわりとして見えますが、大きめのチワワと体重や大きさはほとんど変わりませんよ。

耳は立ち耳ですが、成長につれて垂れてくることもあります。場合によってはテープなどで矯正したり、断耳手術を施すこともあります。

被毛

毛色

  • ブラック&タン
  • ブラック&ゴールド
  • ブルー&タン
  • ブルー&ゴールド

ヨークシャー・テリアの毛色は、「ブラック&タン」「ブラック&ゴールド」「ブルー&タン」「ブルー&ゴールド」の4種類です。

幼犬の頃の体毛はブラック&タンで、黒が強い毛色ですが、成長するにつれ「ダーク・スチールブルー」などに毛色が7回ほど変化しますよ。

ヨークシャー・テリアの被毛や毛色については関連記事をご確認ください。

 

ヨークシャー・テリアの食事について

食事量

体重から計算する方法もありますが、ドッグフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。

ヨークシャー・テリアの寿命・病気について

shutterstock_104009456

寿命

寿命

  • 14~16年

ヨークシャー・テリアの、平均寿命は14〜16歳くらいだといわれています。

過去には18歳まで長生きした子もいるようですよ。

病気

ヨークシャテリアがかかりやすい病気

  • 膝蓋骨脱臼
  • 気管虚脱
  • 水頭症

かかりやすい病気として「膝蓋骨脱臼」「気管虚脱」「水頭症」などがあります。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨脱臼とは膝関節のお皿が内側もしくは外側に外れてしまう病気です。

ヨークシャテリアのような小型犬は内側に外れる内方脱臼が多いです。

先天的にも後天的にも発症します。後天的では事故などの外傷でなりますので注意しましょう。

膝蓋骨脱臼にはグレードがあり、1~4まであります。グレード2以上で手術を検討します。

気管虚脱

気管虚脱は高齢や肥満が原因で起こる呼吸器の病気です。

虚脱してしまった気管はつぶれて扁平化します。それにより気道が閉塞します。

ガチョウが鳴くような咳が特徴的で悪化するとチアノーゼを起こします。

熱中症も起こしやすいので注意が必要です。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
チアノーゼとは、血液中の酸素がなくなり、皮膚が紫色になることです。犬では、口の中の粘膜の色で判別することができます。

水頭症

水頭症は脳脊髄液が脳内に過剰にたまってしまう病気で、ヨークシャテリアをはじめとした小型犬に多い病気です。

先天性と後天性がありますが、先天性が多い傾向があります。

症状は知能障害や異常行動、けいれん、発作、足の麻痺などが起こります。

脳圧を下げる目的でステロイド投与などを行います。

 

ヨークシャー・テリアの運動について

shutterstock_228815899
小型犬なので必要な運動量は少なく、室内だけの運動でも十分まかなうことができます。

可能であれば、1回20分程度、毎日の散歩が理想的です。

 

ヨークシャー・テリアのしつけ方は?

ペピ友11

まず上下関係をしっかり教え、飼い主さんがリーダーであることを理解させます。そうすることで、しつけをスムーズに行いやすくなりますよ。

無駄吠え

アイコンタクトして叱るようにします。

ご飯などの要求吠えの場合は、無視することを心がけてください。反応しているとなんでも要求が通ると勘違いさせてしまうからです。

噛み癖

噛み癖に悩まされる飼い主さんも多いですが、子犬時代からしっかりと躾けることで直すことができます。

もし噛まれたら痛そうな素振りをみせたりすることも手段のひとつですよ。ヨークシャー・テリアの噛み癖は、一度や二度のしつけでは直らないので、根気よく向き合ってあげることが大切です。

思春期(反抗期)のしつけ

ヨークシャー・テリアにも思春期(反抗期)があり、この頃のしつけが難しいと感じる飼い主さんもいます。
だいたい生後4ヶ月から6ヶ月の間に、反抗期を迎えます。

人間同様、犬も心が不安定になります。しつけがなっている前提で、毅然とした態度で接することが重要です。決して怒鳴ったり感情をぶつけるような行動はしないようにしましょう。

トイレを失敗することもある

思春期(反抗期)になると、ホルモンバランスが変化する影響でトイレを失敗することもあります。

この場合は、再度トイレのしつけを行いましょう

ヨークシャテリアのしつけ全般については関連記事をご確認ください。

 

ヨークシャー・テリアとの生活について

ヨークシャテリア

準備するもの

ヨークシャー・テリアとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」をまず揃えるようにします。

飼育スペース・ケージ

ヨークシャー・テリアが快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
クレートは普段から慣れさせておくことで、スムーズに動物病院へ連れていくことが可能です。クレートを動物病院へ行くときにしか使用していないと、クレート=動物病院という認識になってしまいます。普段から使用することで防ぐことが可能です。

食器類

ヨークシャー・テリアがご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。

首輪やリード・おもちゃ

ヨークシャー・テリアが散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

ヨークシャー・テリアの健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを選ぶといいかもしれません。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

ヨークシャー・テリアの健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

ヨークシャテリアが何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

飼育環境のポイント

室内環境

ヨークシャー・テリアは、シングルコートで寒さにも弱い犬種ですので、エアコンなどで室内の温度管理はしっかりと行います。温度の目安としては20~25度程度に調整しましょう。

また、ヨークシャー・テリアが休むベッドやハウスは特に快適な気温になるように、夏ならば冷感シート、冬ならばペット用ヒーターなど工夫をしてあげると良いですね。

ヨークシャー・テリアは小型で関節も弱いために、床にも注意が必要です。

フローリングなど滑りやすい床だと関節に負担がかかり怪我の可能性が高まります。滑り止めマットやカーペットなどで関節の負担を減らしてあげるといいですよ。

家具の配置

ヨークシャー・テリアは小型ながら我が強い面があります。

目の届く範囲で、ハウスやケージなどパーソナルスペースを作ってあげることをおすすめします。また、ベッドやトイレ、食事場所を決めておけば、お留守番の時も困ることがありませんよ。

 

ヨークシャー・テリアの手入れについて

shutterstock_745730692

日々のお手入れ・ケア

  • ブラッシング
  • シャンプー
  • 爪切り
  • 肛門しぼり
  • 耳掃除
  • 目の手入れ
  • 歯磨き

日々のケアを丁寧に行うことには犬の体調をチェックする意味合いもあります。スキンシップを心がけて、病気や異変を未然に防ぎましょう。

特にブラッシングは重要です。

ヨークシャー・テリアはシングルコートで抜け毛が少ない一方、毛が長いために絡まったり毛玉ができたりと被毛トラブルが発生しやすい犬種です。快適な毎日を送れるよう、こまめにブラッシングしてあげましょう。

ヨークシャー・テリアの詳しいお手入れ方法は関連記事をご確認ください。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
日々のお手入れが自宅で行うのが難しい場合は動物病院やトリミングサロンなどにお任せすることも視野にいれるといいでしょう。

 

ヨークシャー・テリアのカットスタイルについて

フルコート

ヨークシャテリア

ヨークシャー・テリアの美しい被毛が堪能できるヘアスタイルです。

地面につくほど長く伸ばした被毛は「動く宝石」と呼ばれるほど美しいですが、毎日のブラッシングが欠かせません。

 

サマーカット

ヨークシャテリア

全体的に短くカットするスタイルです。

鼻が丸めの子には全体を丸く仕上げると可愛さが増しますよ。

 

セミロング風

ヨークシャテリア

様々なヘアアレンジを楽しめるのがセミロングです。

顔周りの毛だけを長くしたり、頭頂部だけの毛を伸ばしてリボンを付けるなど様々なスタイルが楽しめます。耳の毛だけを伸ばすと女の子らしさがより増しますよ。

 

ショースタイル

ヨークシャテリア

被毛の美しさを競うショーで披露されるヘアスタイルです。

日常生活には不向きですが、ヨークシャー・テリアのもつ愛らしさ、高貴さ、豪華さが堪能できますよ。

 

ヨークシャー・テリアのミックス犬について

ヨークシャテリア ミックス

ミックス犬とは、ずばり違う犬種同士の掛け合わせによって生まれたハーフ犬のことを指します。

トイプードルと掛け合わせた「ヨープー」、チワワと掛け合わせた「ヨーチワ」などがいますよ。

ヨークシャー・テリアのミックス犬は関連記事をご確認ください。

 

ヨークシャー・テリアの迎え入れ

shutterstock_1026358711

価格

子犬価格

  • 15万円

ヨークシャー・テリアの子犬の販売価格は、15万円前後です。

ヨークシャー・テリアの販売価格や飼育にかかる費用は関連記事をご確認ください。

 

迎え入れの方法

  • ブリーダー
  • ペットショップ
  • 里親

ヨークシャー・テリアを新しいパートナーとして迎え入れる方法は「ブリーダー」「ペットショップ」「里親」の3つがあります。

一目惚れがダメではありませんが、それぞれの方法のメリット・デメリットをきちんと理解した上で選ぶことが大切です。

ヨークシャー・テリアの迎え入れ方は関連記事で詳しく紹介しています。

 

気になることは獣医師に相談してみて!

この記事では、ヨークシャー・テリアについての全記事を紹介しました。ヨークシャー・テリアを飼育している飼い主の皆様のお役に立てれば幸いです。

しつけの仕方がわからない、なにかいつもと様子がおかしいといった飼い主さんだからこそ気がつく初期症状を放置するのはよくありません。

できれば様子がわかる写真や動画を撮ったうえで、些細なことでもまずはプロの方へ相談してみることをおすすめします。

 

↓犬種210種類まとめ記事を読む↓