失敗しないコクワガタの飼育方法まとめ。飼育グッズや餌は?

コクワガタは日本では最もポピュラーなクワガタです。コクワガタの飼育方法をマスターすれば、他のクワガタの飼育にもチャレンジしやすくなるといわれています。

この記事ではコクワガタを飼育するときに事前に揃えるもの、与える餌、飼育の際に気をつけることなどをまとめました。

 

コクワガタの基本情報は?

Stag beetle( Dorcus rectus) isolated on white background.

コクワガタとは

日本で最もポピュラーなクワガタです。

生息数が多いことから都市部でも見ることができます。

コクワガタの特徴

大きさは17~56mmほどで、「黒いつや消しの体」「細い大顎」「狭く細い体幅」が特徴的です。

コクワガタの分布

主な分布域は東アジアで、日本・朝鮮半島・中国・台湾などに分布しています。

コクワガタの種類

本種は5亜種に分類されており、別亜種で「八丈島」「トカラ列島」「屋久島」「三島村」が知られています。

コクワガタについてさらに詳しく知りたい方はこちら

 

コクワガタの飼育、事前に揃えるものは?

コクワガタ

事前に揃えるもの

  • 飼育ケース
  • マット
  • 登り木・小枝・木の葉
  • エサ皿
  • 朽木

コクワガタの飼育環境を整えるために必要なグッズは「飼育ケース」「マット」「登り木・小枝・木の葉」「エサ皿」です。

飼育ケースはホームセンターなどで売られている横幅30cm程度の昆虫用飼育ケースで問題ありません。1000~2000円程度で購入できますよ。

「マット」は潜って隠れるためのもので、広葉樹の朽木を粉砕したものがおすすめです。10リットル入りのものが400~600円程度で売られていますよ。

マットを飼育ケースに入れて、水で加水してよく掻き混ぜます。水分量はマット量の5~10%ほどがおすすめです。加水しすぎるとマットが腐ってしまう場合もあるので注意が必要です。マットを手で押し固めながら、ケースの高さの半分程度の高さまで入れてくださいね。

また、コクワガタの転倒対策として枯れ木や葉っぱなどを朽木のまわりに入れてあげれば、飼育環境は完成です。

 

注意点

コクワガタのメスは基本的にマットには産卵しません。産卵を考えているのであれば、500円前後で販売している朽木を購入するようにしてくださいね。

 

コクワガタの飼育、与える餌は?

コクワガタ

与える餌

  • りんご
  • バナナ
  • 昆虫ゼリー

ポイント

  • 容器に入れた状態で与える

コクワガタに与える餌は「リンゴ」「バナナ」などの果物か、クワガタ用の「昆虫ゼリー」が適しています。昆虫ゼリーは一つ置いておけば3日程度保ちますし、衛生面を考慮して毎日取り替える場合も30個入りのものが1袋あれば1か月近く保つので経済的ですよ。30個入りが200円ほどで購入できます。

「スイカ」や「メロン」は水分量が多くて「下痢」を起こしやすくなるので控えてください。餌を与える際の注意としては、餌がマットの上に落ちるとダニが発生しやすくなるので必ず容器に入れた状態で与えてください。

アゴが大きいオスのコクワガタは、皿木に入った昆虫ゼリーを全て食べることができません。昆虫ゼリーはティッシュペーパー等で皿木の穴をある程度埋めておき、その上に置くようにしてあげてくださいね。

 

コクワガタの飼育、その他に気をつけたいこと

コクワガタ

その他に気を付けること

  • マットの湿度管理
  • 栄養価の高いゼリー
  • 冬眠

コクワガタの飼育は上記の道具や餌を用意すれば始めることができますが、快適な環境を提供し続けるという意味では不十分です。「マットの湿度管理」「栄養価の高いゼリーを与える」「冬眠中も昆虫ゼリーを入れておく」の3点にも気をつける必要があります。

飼育箱のマットが乾燥している状態が長く続くとクワガタは確実に弱ってしまい、死んでしまうことも少なくありません。1日1度は霧吹きなどを使って、手で触って湿っていると感じられる程度に湿らせてください。

コクワガタは気温が下がってくると冬眠する習性があるので栄養を十分摂らないまま冬眠してしまうと死んでしまうこともありますよ。

10月半ばを過ぎたあたりで栄養価の高いゼリーを与えることも忘れないでくださいね。また、冬眠中は急に冬眠から目覚める場合があるので、いつでも食事ができるように冬眠中も昆虫ゼリーを飼育箱に入れておくことも大切なポイントです。

 

コクワガタの採集について

雑木林

生息地は?

日本各地の木々の生い茂った「雑木林」や「山地」に生息しています。

 

出没時期、時間は?

気温によって多少異なりますが、5~9月頃が活発になる時期です。

最高気温が20度を超える日が続くようになると頻繁に姿を見せ始めますよ。

 

採取方法

主な捕まえ方は、「樹液採集」「灯火採集」「トラップ採集」「朽ち木割り採集」の4種類がありますよ。

 

採集時に知っておきたいことは?

コクワガタに限った話ではありませんが、「強風」や「満月」「雨の日」は昆虫採集には向きません。

コクワガタの採集について詳しく知りたい方はこちら

 

コクワガタのペアリング(ブリード)に挑戦

Stag Beetle-Dorcus rectus, on white background..

ペアリングとは?

ペアリングとは繁殖行為のことで、「交尾」を意味します。

交尾させる方法は?

交尾の方法には、「ハンドペアリング(人間の手で交尾を促す)」と「同居ペアリング(自然の成り行きに任せる)」の2種類がありますよ。

割り出し、さなぎ、羽化

割り出しとは、産卵後に卵や幼虫の数を調べることをいいます。

幼虫飼育を始めてからある程度の期間が経過すると蛹室を作り蛹になります。その後およそ4~8週間ほどで羽化して成虫になりますよ。

コクワガタのペアリングについて詳しく知りたい方はこちら

 

コクワガタを越冬させるには?

Stag beetle( Dorcus rectus) isolated on white background.

越冬する期間、気温は?

地域差はありますが、越冬する期間は10~5月頃です。

変温動物なので、気温が10℃を下回ると活動を停止して越冬します。

 

越冬するのに必要なグッズは?

越冬させるためには、「飼育ケース」「マット」「昆虫ゼリー」「霧吹き」「ビニール・ラップ」を用意するようにします。

 

越冬の管理、注意事項は?

0℃を下回らないように注意しながら、越冬に適した温度である5~10℃に保つようにします。

また、適度な湿度も必要なので、マットが湿るくらいの湿度を保つようにしてください。

コクワガタの越冬について詳しく知りたい方はこちら

 

飼いやすいクワガタの代表種!

コクワガタ

コクワガタは湿度や温度についての適応幅が広いので飼育しやすいクワガタです。うまく飼育すれば3年程度生きてくれるので、ぜひ本文の内容を覚えて飼育を長期間楽しんでくださいね。