馬は我々にとって昔から馴染み深い動物ですが、草を食べて早く走ること以外は知らないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、馬の体の特徴や6つの癖についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
この記事でまとめたこと
馬の体の特徴は?
馬の体の特徴
- 大きさ
- 体重
- 体温
- 骨格
- 顔(口、耳)
- 足
- 毛
大きさ
軽種 | 140~170cm |
---|---|
中間種 | 140~174cm |
重種 | 160~183cm |
ポニー種 | 147cm以下 |
馬は、体の大きさによって「軽種」「中間種」「重種」「ポニー種」に分類されます。
体高は、「軽種」が約140cm~170cm、「中間種」が約140cm~174cm、「重種」が約160cm~183cm、「ポニー種」が147㎝以下となります。日本の在来馬はポニー種になりますよ。
体重
軽種 | 400~500kg |
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中間種 | 400~580kg |
重種 | 800~1000kg |
ポニー種 | 30~100kg |
体重も種によって変わります。「軽種」は約400~500kg、「中間種」が約400~580kg、「重種」が約800kg~1tです。「ポニー種」は体高が80~100㎝ほどであれば、体重は約30~100kgですよ。
体温
平熱 | 37~37.8℃ |
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微熱 | 38~39℃ |
中熱 | 39~40℃ |
高熱 | 40~41℃ |
最高熱 | 41℃~ |
多少の個体差はありますが、おとなの馬の平熱は37~37.8度です。人間よりも少し高めですね。
また、朝方よりも夕方のほうが少し体温が高いという特徴もありますよ。
体温はどうやって計るの?
馬の体温は、動物用の体温計にクリップや洗濯バサミの付いた紐を繋いで肛門に挿入して計ります。
骨格
馬の骨格は力学的に見て無駄がなく、速く走ることを可能にしています。
競馬場のパドックで競走馬を見るときに、骨格が判断材料になることもありますよ。
顔
星 | 額にある白斑。親指より小さいものが「小星」、握り拳より大きいものが「大星」と呼ばれる。 |
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曲星 | 曲がっている星 |
乱星 | 形状が乱れている星 |
流星 | 星が鼻筋方向に流れているもの |
環星 | 星が環状をなしているもの |
鼻梁白 | 鼻筋にある一般に縦長の白斑 |
鼻白 | 鼻にある白斑 |
唇白 | 唇にある唇白 |
作 | 額から鼻筋を通り鼻まで続いている白斑で、その幅が鼻骨の幅と同じであり真っ直ぐなもの |
白面 | 額から鼻筋を通り、鼻まで続く白斑。顔の半分以上を占める、もしくは両目の幅に及ぶもの |
馬の顔の特徴に、マーキングがあります。
大きく分けて「星」「曲星」「乱星」「流星」「環星」「鼻梁白」「鼻白」「唇白」「作」「白面」の10種類がありますよ。
それぞれのマーキングには特徴があり個性的なので、お気に入りのマーキングを見つけてくださいね。
馬の口
馬の味覚は優れているので、味を区別することが出来ます。
飼い葉に嫌な味(臭い)の薬などが少しでも入っていると食べずに残したり、ニオイや味がついている部分だけを残すこともありますよ。また、口の周りにあるヒゲのような「触毛」で食べ物を確かめたり、食べ物との距離を測ったりもします。
ちなみに、下あごの尖っている「おとがい」と呼ばれる筋肉の塊の部分は、温かくプニプニした触感をしているので機会に恵まれたらぜひ触ってみてくださいね。
馬の耳
馬の耳は10の発達した筋肉のおかげで、180度動かすことができます。
敵の存在をいち早く知るだけでなく、感情を表現するためによく動きますよ。
足
我々人間は5本指で立っていますが、馬は中指の先1本だけで立っています。
これは、中指以外の指が退化して中指の爪が蹄に変化したためですよ。
また、家畜用の馬は蹄(ひづめ)がすり減らないように、鉄製やアルミ製でできたU字型の「蹄鉄」を装着します。幸運のお守りとして見かけることも多いですよね。
毛
鹿毛 | 鹿の毛のような茶褐色。長毛と四肢は黒色を帯びる |
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青毛 | 全身真っ黒で最も黒い毛色。季節によっては毛先が褐色を帯びる |
栗毛 | 全身が黄褐色の毛色で覆われる。鹿毛のように四肢が黒みを帯びることはない |
芦毛 | 灰色の毛色。生まれた時は灰色がかっていたり黒みを帯びることもあるが、年齢とともに白くなる |
佐目毛 | 全身が象牙色か真っ白。肌の色はピンクで目が青い |
河原毛 | 淡い亜麻色か黄褐色。四肢の下部と長毛が黒い |
月毛 | クリーム色から淡い黄褐色。目が茶色い |
白毛 | 白馬のこと。芦毛とは違い生まれたときから真っ白 |
粕毛 | 原毛色に白色毛が混じり、灰色に見える馬のこと |
馬の毛色は「鹿毛」「青毛」「栗毛」「芦毛」「佐目毛」「河原毛」「月毛」「白毛」「粕毛」などがあります。
被毛はとても柔らかくて触り心地がいいですよ。長毛と呼ばれるタテガミやしっぽの毛は優しい毛質でコシがあることから、歯ブラシや洋服ブラシ、楽器の弦など様々な用途で使われています。
馬には癖がある?6つ紹介!
馬の癖
- あとびき
- グイッポ
- 膠着(こうちゃく)
- 咬癖(こうへき)、身っ食い
- 蹴癖(しゅうへき)
- ふなゆすり
馬の癖には、「あとびき」「グイッポ」「膠着」「咬癖、身っ食い」「蹴癖」「ふなゆすり」の6つがあります。
あとびき
後退癖とも呼ばれ、運動しているときや馬をつなぐときに後ろに下がってしまう癖です。
グイッポ
さく癖とも呼ばれる、空気を飲みこんでしまう癖です。
運動不足や他の馬の真似によって覚えますが、栄養不良や風気疝になりやすいので悪癖とされていますよ。
膠着(こうちゃく)
物を見る※1・極度の緊張などが原因で、馬が固まって動かなくなる状態のことをいいます。
咬癖(こうへき)・身っ食い
咬癖は攻撃的な馬によく見られる、人間や他の馬を噛む癖のことを指します。
身っ食いは馬が自分の体を噛む癖で、人間に例えると自傷行為です。退屈やストレスなどが原因で傷跡が残ることもありますよ。
蹴癖(しゅうへき)
人間や他の馬を蹴る癖のことを指します。
咬癖と同じように危険なので、この癖を持つ馬は目印に赤いリボンをつけることもありますよ。
ふなゆすり
馬が馬房内で肢を踏みかえ身体を左右に間断なくゆする癖のことで、熊癖(ゆうへき)とも呼ばれます。
前脚の腱を痛めることに繋がるので、競馬界では嫌がられる癖の一つです。
様々な分類方法
馬の分類方法は「軽種・中間種・重種・ポニー」以外にも、「温血種・冷血種」があります。
これは馬の外見的な特徴で分類したもので、体温や体質などは関係ありません。中型で運動性の活発な馬が「温血種」、大柄で運動性の鈍い馬が「冷血種」に分類されますよ。
他にも馬の分類法はたくさんあるので、興味を持たれた方は調べてみてくださいね。