ラクダの体、コブや鼻など砂漠で生き抜く特殊能力まとめ

ラクダといえば砂漠を連想する方も多いのではないでしょうか。

ラクダは過酷で住みづらい砂漠で生きていくために、体を環境に適応させてきましたよ。

この記事では、ラクダのコブや鼻など砂漠で生き抜くための特殊能力についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

 

ラクダの体の特徴は?

ラクダ

「砂漠の船」と呼ばれ活躍するラクダは、砂漠という過酷な環境に適応するために様々な進化を遂げました。

 

ラクダの足はとても細長いですが、100kgの荷物を背負って1日に30㎞歩くことができます。荷物がないときは、時速25㎞で1日80㎞もの距離を歩くことも可能ですよ。

走るスピードは時速40~60㎞で、ヒトコブラクダはフタコブラクダよりも速く走ることができます。

ひざにはクッションの役目をする「硬結(こうけつ)」があり、硬い地面でも座って休むことができますよ。

 

ラクダは足だけでなく、首も長い動物です。

70度を超えることもある地表温度から頭を守るために、首が長くなったと考えられていますよ。

 

コブ

背中にあるコブの中身は脂肪のかたまりです。コブの栄養のおかげで、5~8日間は何も食べなくても生き延びることができますよ。

コブの大きさは、栄養と水分が十分にあると大きく、減っていくとだんだん小さくなります。コブの重さは35kgほどですが、大きいものだと100kgにもなりますよ。

 

ラクダの鼻には、他の動物にはみられない「側面副鼻腔嚢」があります。

「側面副鼻腔嚢」があるおかげで、鼻から息を吐き出すときの水分の損失を抑えるだけでなく、鼻を完全に塞いで呼吸をすることもできます。

 

ラクダの砂漠で生き抜くための特殊能力まとめ!

ラクダ

ラクダの特殊能力

  • 汗をかかない
  • 暑さに強い
  • 一度に80リットルの水を飲める
  • 塩分濃度の高い水を飲める
  • 砂に足を取られにくい蹄

汗をかかない

ラクダは外気温に合わせて体温を調整することで、発汗を抑えています。

日中の気温と体温の差を少なくするために、外気温が50度を超えるような日は体温を42度まで上げますよ。

また、体中の脂肪分がコブに集まっておりその他の場所に皮下脂肪が無いため、皮膚からの発汗もほとんどありません。

 

暑さに強い

ラクダは、地表温度が高くなる地面から体を離すように長い足と首を持つことで暑さ対策をしています。

また、背中にあるコブが太陽の照りつけによる体温の上昇を防ぐ役割をしていることも暑さに強い理由の一つですよ。

 

一度に80リットルの水を飲める

ラクダ以外の動物は大量に水を飲むと血液中の赤血球が破裂してしまいますが、ラクダは赤血球が2倍に膨らんでも破裂しません。

ラクダは1分間に10リットル以上の水を飲むことができる陸上哺乳類で、80~200リットルもの水を15分ほどで飲むことができますよ。

 

塩分濃度の高い水を飲める

ラクダの腎臓は、海に住むクジラのように特殊な働きをします。

腎臓に高濃度の尿素を蓄積しているので、塩分を含む水を飲んでも余分な塩分だけを外に出すことができるのです。

そのため、砂漠にある塩分濃度が高い井戸の水でもラクダは飲むことができますよ。

 

砂に足を取られにくい蹄(ひづめ)

ラクダの足の裏には、外側が硬い角質層・内側が柔らかい脂肪でできた「蹠球(しょきゅう)」があります。

この大きな「蹠球」のおかげで、砂漠でも足が砂に沈んだり足をとられることなく歩くことができるのです。

 

ラクダの毛に隠された秘密とは?

ラクダ

ラクダのまつ毛や耳毛・鼻毛が長いのは、砂嵐から目や耳を守り、鼻から砂を吸い込まないためです。

体毛も夏は短く冬は長くなることで、寒暖の差が厳しい砂漠での体温保護や座ったときの熱砂除に一役買っていますよ。