ハリネズミに多い病気の原因と症状は?治療や対策は?

ハリネズミを飼育する際に気になることの1つに病気があげられます。ハリネズミがかかりやすい病気として「腫瘍」「便秘」「糖尿病」「寄生虫」などがあります。

この記事では、ハリネズミに多い病気の原因や症状、治療、対策についてまとめました。

 

ハリネズミの腫瘍の症状と対処法

ハリネズミ
症状 しこり
体重減少
食欲不振
治療の方法 腫瘍部位の摘出
抗がん剤

腫瘍は、ハリネズミがかかりやすい病気の一つです。

腫瘍には良性と悪性のものがありますが、ハリネズミの腫瘍は8割が悪性の腫瘍(ガン)ですよ。

 

原因

遺伝や環境が主な原因と考えられていますが、3歳以上(高齢)になっても発症しやすいといわれています。

 

症状

主な症状は「しこり」「腫れ」「体重減少」「食欲不振」「元気喪失」「下痢」「呼吸困難」「腹水」などで、ガンの位置によっては出血がある場合もありますよ。

 

治療

腫瘍部位の摘出や抗がん剤などで治療をしていきます。

 

対策

最適な飼育環境での飼育が重要です。

早期発見のためには「毎日の健康チェック」と「定期的な健康診断」も欠かせませんよ。

 

ハリネズミの便秘の症状と対処法

ハリネズミ
症状 ウンチが出ない
食事量の減少
対処法 マッサージ
消化に良い食材を与える
運動

原因

便秘は水分不足や運動不足などが原因で起こります。

 

症状

症状は人と同じで、ふんばっても便が出てきません。

便がお腹に溜まっているので食事量が減ることもありますよ。

 

対処法

便が長期間出ない場合は、命に関わることもあるので早急な対処が必要です。

「マッサージ」「消化に役立つ食材を与える」「適度な運動」がおすすめですよ。

仰向けにしてから起き上がるという動きだけでも運動になるのでぜひやってみてくださいね。

 

対策

普段から水分を小まめに与え、適度な運動をさせることが便秘対策に繋がりますよ。

 

ハリネズミの糖尿病の症状と対処法

ハリネズミ
症状 多飲多尿
痩せてくる
治療の方法 食事でのケア

原因

糖尿病は、糖分の多い食べ物の過剰摂取が主な原因で発症します。

 

症状

「多飲多尿」「痩せてくる」などの症状がみられます。

 

治療の方法

糖分の多い食事を控えるなどの食事面でのケアが主な治療となります。

 

対策

「適性体重の維持」と「糖分の過剰摂取防止」に気をつけてあげることが大切です。

 

ハリネズミの寄生虫の症状と対処法

ハリネズミ
症状 針が抜け落ちる
脱毛
かゆみ
治療の方法 駆虫剤の滴下
対処法 衛生的な環境つくり

 

原因

外部寄生虫によるダニの寄生が主な原因です。

 

症状

「針が抜け落ちる」「脱毛」「かゆみ」「元気喪失」「食欲不振」などの症状がみられます。

 

治療の方法

駆虫剤の滴下がメイン治療となります。

ただ、駆虫剤は卵に作用がないため孵化するタイミング(7~14日)で数回繰り返して駆虫しなければなりません。

 

対策

ダニはハリネズミの体だけでなく飼育スペースにも生息するので、すべての道具を熱湯消毒して衛生的な環境での飼育を心がけることが大切です。

ペットショップなどで購入した時点で寄生されている可能性があるので、購入後は動物病院で確認してもらうことも忘れないでくださいね。

 

ハリネズミの眼球突出の症状と対処法

ハリネズミ
症状 目が閉じられなくなる
目の乾燥
対処法 抗生剤の投与
軟膏の塗布
まぶたの縫合

原因

ハリネズミはもともと目が突出しやすい動物ですが、「肥満」や「外傷」「目の奥に腫瘍がある」「目の奥に膿がたまっている」場合にも眼球突出は起こります。

腫瘍ができている場合は、悪性の可能性があり命に関わることもあるため注意が必要ですよ。

 

症状

目が突出することで「目が閉じられなくなる」「目が乾燥する」などの症状がみられます。

 

治療の方法

炎症を抑える抗生剤や軟膏を塗ったり、まぶたを縫い閉じる事もあります。

 

対策

肥満に気をつけて、怪我をしないような環境を作る事が対策の一つです。

 

ハリネズミの熱中症の症状と対処法

ハリネズミ
症状 呼吸促進
体温上昇
よだれが増える
対処法 涼しい場所に移す
濡れタオルで包む

原因

室温が30度を超えた場合など、体温調節機能が正常に働かなくなることで発症します。

 

症状

主な症状は「呼吸促進」「体温上昇」「よだれの増加」などですが、重度になると「けいれん」を起す場合もあり最悪の場合は死亡することもありますよ。

 

対処法

ハリネズミを涼しい場所に移したら、水道水で濡らしたタオルでハリネズミを包みます。

その後、元気が戻ってきたら動物病院で診察を受けるようにしてください。

 

対策

空調で温度や湿度を管理する事が大切です。

直射日光の当たらない場所にケージを設置したり、水分を小まめに与えるなどの暑さ対策をしっかりと行って下さい。

 

ハリネズミの偏食の症状と対処法

ハリネズミ
症状 体重減少
体力の低下
対処法 嗜好性の高い食材をフードを振りかける

原因

ハリネズミの偏食は、「フードの変化」「おやつのあげすぎ」「体調不良」によって起こります。

 

症状

偏食になると「体重減少」や「体力の低下」などの症状がみられます。

 

対処法

偏食を放っておくと栄養バランスが崩れるので、しっかりと対処する必要があります。

食べない食べ物には、嗜好性の高い食材を粉末状にして振りかけることで食べるようになる事もありますよ。

ただ、嗜好性の高い食材を多く与えすぎると肥満になるので、徐々にふりかけの量を減らすことも忘れないでくださいね。

 

ハリネズミの拒食の症状と対処法

ハリネズミ シニコット
症状 餌を食べない
対処法 嗜好性の高い食事をトッピングする
環境を整える

原因

ハリネズミの拒食は「フードに飽きた」ことや「おやつの与えすぎ」、「体調不良」や「口腔・消化器系の病気」が原因で起こる場合があります。香水やたばこ、芳香剤などのにおいが原因で拒食になることもありますよ。

 

症状

拒食になると、全くご飯を食べなくなります。栄養を十分に摂れないので、「体力の低下」や「体重の減少」を引き起こします。

 

対処法

フードに飽きてしまった場合は、普段の食事に嗜好性の高いフードなどを粉末状にしてふりかけて与えると食べてくれることがあります。食べるようになったら、徐々にふりかける量を減らしていきます。

それでも治らない場合は、病気の可能性があります。すぐに購入先や動物病院に相談しましょう。

 

病気は早期発見が大事!

ハリネズミ
ハリネズミは体が小さく、ちょっとした病気でも重症になりやすいです。

日々の観察を怠らず、異変を察知できるように心がけることが病気の早期発見に繋がりますよ。

普段から生活スペースを工夫する事で病気を防げるケースもありますので最適な環境を作ってあげて下さいね。

ハリネズミの特徴と飼い方のポイントと、飼育グッズまとめはこちらの記事で紹介しています。