ヨーロッパクサリヘビの繁殖まとめ。交尾や産卵の時期、幼ヘビは?

ヨーロッパクサリヘビはクサリヘビ科に属するヘビで、亜寒帯、温帯を中心に世界で広く分布しています。かなり寒い地方でも見ることができ、独特の模様が特徴的な毒ヘビです。

この記事では、ヨーロッパクサリヘビの繁殖についてまとめました。

 

ヨーロッパクサリヘビの繁殖、交尾の特徴は?

ヨーロッパクサリヘビ5

繁殖の特徴

  • 繁殖は春から夏
  • 卵胎生

ヨーロッパクサリヘビの繁殖期は4月の終わりから6月ごろにかけてで、北の方にすむ個体ほど遅い時期になる傾向があります。厳しい気候の地域ではメスは2年に1度、または3年に1度しか産卵しないこともあります。

オスはメスを臭いを元に探し、長い距離を移動します。メスを見つけると追いかけて、体を平行に並べて求愛します。時にはオス同士がメスを巡って争うこともあります。

この争いは、お互いに向かい合って上体を持ち上げ、揺らしながら押し合います。どちらかが疲れるまで続きますよ。無事に相手を見つけると交尾をし、その後1日か2日は一緒に過ごします。

 

ヨーロッパクサリヘビの産卵時期や場所は?

ヨーロッパクサリヘビ1

産卵まとめ

  • 時期:8月~9月
  • 場所:落葉の中

産卵時期

ヨーロッパクサリヘビの出産は主に8月から9月ですが、早ければ7月、遅い場合には10月の場合もあります。これは生息している地域の気候によります。

 

産卵場所

ヨーロッパクサリヘビは落葉などを集めた巣の中に2-20匹の仔ヘビを産みます。仔ヘビは透明の膜に入った状態で生まれ、自分で膜を破って出てきます。時には母親のお腹の中でこの膜から出ているという場合もあります。

 

ヨーロッパクサリヘビの幼蛇、餌や成長スピードは?

ヨーロッパクサリヘビ3

幼蛇の餌

  • 哺乳類の子供
  • ヒナ
  • トカゲ
  • カエル

成長スピード

  • 生後1-2日で最初の脱皮

幼蛇の餌

幼蛇のエサはネズミなど「哺乳類の子供」や「ひな鳥」、小さな「トカゲ」や「カエル」などの他、クモなどの「虫」も食べます。

全長30㎝程の大きさになると、成蛇と同じようなエサを食べることができるようになりますよ。

 

幼蛇の成長スピード

生まれたばかりのヨーロッパクサリヘビは全長14~23㎝、平均約17㎝ほどです。生後1日か2日で初めての脱皮をしますよ。生まれてから数日は親と共に過ごしますが、親は特に世話はしません。

 

その他、幼蛇の特徴

ヨーロッパクサリヘビは生まれた時点ですでに毒を作り出す器官を持っています。また卵黄の栄養分を体の中にたくわえているため、生まれてすぐで餌を獲ることができなくてもしばらくはその養分で過ごすことができます。

 

赤ちゃんも毒を持っている?

European Adder (Vipera berus)
ヨーロッパクサリヘビは、メスが卵を体内で孵化させてから産む「卵胎生」です。

生まれて間もない仔ヘビでも親ヘビと同じような毒を持っていますが、他のクサリヘビに比べると毒性はそれほど強くはありません。

激痛と患部の腫れを伴うものの、死に至るような状態におちいることは珍しいですよ。それでもかまれた時にはすぐに処置を受けるべきだとされています。