ダイシャクシギの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ダイシャクシギは、チドリ目シギ科に分類される旅鳥・冬鳥です。

日本に渡来するシギ類のなかでは最大級の大きさをしていますよ。

この記事ではダイシャクシギの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ダイシャクシギの特徴は?

ダイシャクシギ1
大きさ 60cm
外見の特徴 淡色の羽の縁が目立つ体上面
顔から胸にかけての黒く細い縦斑
白いお腹・腰・翼下面
大きく下に湾曲する長いくちばし

ダイシャクシギの全長は60cmで、日本に渡来するシギ類の中でもホウロクシギと並んで最大級の大きさをしています。

オスとメスは同色で、冬羽は頭から首と体上面が灰色みがある茶色をしています。顔から胸にかけて黒くて細い縦斑があり、お腹と腰・翼の下面は白くなっています。体上面は淡色の羽の縁取りが目立ちますよ。

頭長の約3倍(20cm以上)ほどの長さがある大きく下に湾曲しているくちばしは、下半分がピンク色をしていますよ。

 

ホウロクシギとの見分け方は?

ダイシャクシギ ホウロクシギ
体下面の色 褐色で、粗いまだら模様が入る

類似種であるホウロクシギとは外見がそっくりですが、体下面の色に注目すると判別しやすいですよ。

ダイシャクシギの体下面は白ですが、ホウロクシギは褐色(黒みがかった茶色)で粗いまだら模様が入っています。

 

ダイシャクシギの生態は?

ダイシャクシギ5

生態

  • 食性
  • 繁殖
  • フライトディスプレイ

食性

ダイシャクシギは、「ゴカイ類」「カニ」「二枚貝」「昆虫」など食べます。

干潟を歩きながら長いくちばしを土にねじ込むようにして捕食しますよ。

ただ、カニを食べる時は足やハサミが邪魔になるので、長いくちばしに挟んだまま振り回して足をもいでから食べます。

 

ディスプレイ

オスはメスに求愛するときに、フライトディスプレイを行います。

波打つような羽ばたき上昇と翼をV字形にして滑空するグライディングを繰り返しながら、さえずり続けますよ。

 

繁殖

ダイシャクシギは一夫一妻で、繁殖期である5~7月になると番(つがい)を作って縄張り分散します。

オスが草地に窪みを作り、メスが草を敷いて巣を作りますよ。

一度に2~5個の卵を産み、オスとメスが交代で行う28日前後の抱卵を経て孵化します。育ヒナはオスとメスが行い、生後40~45日ほどで巣立っていきますよ。

 

ダイシャクシギの分布は?どこに生息している?

ダイシャクシギ4
ダイシャクシギは北欧から中央アジアにかけての内陸部で繁殖し、西ヨーロッパやアフリカ・中東・インド・東南アジアの沿岸部で越冬します。

日本には旅鳥として主に春と秋の渡り(4~5月、8~10月)の途中で立ち寄りますが、そのまま越冬する個体もいます。渡り期の中継地では、主に海岸や干潟に生息していますよ。

 

ダイシャクシギの鳴き声は?

ダイシャクシギ2

ダイシャクシギは、よく通る大声で「ピピピーホーイホーイ」と鳴きます。干潟で鳴いていることが多いですね。

飛び立つ時などには「ホォーイーン」と聞こえる声で鳴きますよ。

 

あまり近づきすぎないように観察しよう!

ダイシャクシギ3

ダイシャクシギの大きな体と長いくちばしは迫力がありますが、警戒心が強いのか近づきすぎると逃げてしまう子も多いです。

観察するときはビックリさせないように気を付けながら楽しんでくださいね。