オオミズナギドリの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

オオミズナギドリは体に比べて翼が長く、翼開長はカモメよりも大きくみえますよ。波の上を長く細い翼を広げて滑るように飛ぶ姿が特徴的です。

この記事では、オオミズナギドリの生態や分布、鳴き声についてまとめてみました。

 

オオミズナギドリの特徴は?

素材 鳥

大きさ

  • 49cm

外見の特徴

  • 頭部は白色とこげ茶色の斑点模様

オオミズナギドリのサイズは全長約49cmです。羽を広げた状態(翼開長)は約122cmほどになります。体重は約440~545gです。

日本産のミズナギドリ類では最大の大きさで、ウミネコと同じくらいの大きさです。

オオミズナギドリは頭部が白色とこげ茶色の「斑点模様」で、まるでごま塩を振りかけたような外見です。上面はこげ茶色で、背には淡色の「波状の模様」があります。

翼の上面には淡い「M字模様」があり、翼の下面は白とこげ茶色です。しっぽは黒く、くちばしは水色で先端は黒色です。足は淡いピンク色をしています。

 

 

オオミズナギドリの生態は?

素材

生態

  • 肉食
  • 横穴を掘って繁殖

 

肉食

オオミズナギドリは動物食で主に魚類や軟体動物を食べます。泳ぎながら水面近くにいる獲物に狙いを定めて浅く潜水して捕えますよ。カタクチイワシが特に好物です。

 

横穴を掘って繁殖

繁殖期は2~3月で、繁殖地は斜面にある森林です。斜面に90~100cmの横穴を掘ります。奥行は20~30cm、高さは10~20cmで枯葉をしいて繁殖します。

繁殖期は6〜7月で、一度に1個の卵を産みます。抱卵期間は約50日間です。オスとメスが協力して卵を温めますよ。孵化(ふか)後は70~90日で巣立ちます。

抱卵をしていない親が海上に出て餌を探し、日没後に巣穴まで運んできます。

 

オオミズナギドリの分布は?どこに生息している?

オオミズナギドリは、西太平洋北部の湿地帯で繁殖します。これはミズナギドリ科の中でオオミズナギドリだけです。日本では春先に日本近海の無人島に渡来します。

夏は日本の他に、韓国や台湾周辺に分布し、南シナ海からオーストラリア北部海域、フィリピンで冬を越します。日本近海にとどまる個体もいますよ。

オーストラリア北部には11~3月に多く分布し、東海岸には1~3月に現れます。日本には2~3月に集団で渡来しますよ。

 

 オオミズナギドリの鳴き声は?

素材

オオミズナギドリは、離島の繁殖地に日没の1時間後に戻ってきて、飛びながら「ピーウィー、ピーウィー」と甲高い音を伸ばしながら鳴きます。

オスは「ピー、ウィー、ピー、ウィー」、メスは「グワーエ、グワーエ」と鳴くので、オスメスの違いがわかりやすいです。大群で鳴きながら渡来します、

巣穴では「ウォーアー、ウォーアー」と低くうなる声で鳴きます。

オオミズナギドリは集団で繁殖するため、オスメスや親鳥とヒナ、近くの鳥との争いなど多数の鳴き合いがあります。1羽1羽は「ピィー」「ウーッ」「グァーッ」と低い音を伸ばす声や、これらの声を縮めた連続音で鳴きます。

集団全体では、「ウワーン」とうねりをあげるような大きな音となり、一晩中鳴き続きますが日の出前には静まり日中には聞こえなくなります。ヒナの鳴き声は「ピーピー」と可愛らしいですよ。

 

大きなからだと強い飛翔力の持ち主!

オオミズナギドリは、ナギドリの種類では最大の大きさです。1日中飛び続けて1000km以上も離れた海へ餌を取りに行くのが普通なほどに飛翔力を持っています。