コガラの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

コガラは頭が黒色で黒いベレー帽をかぶったような外見をしています。「鍋かぶり」と呼ぶ地域もありますよ。

沖縄県以外の日本全国に生息していますが、地域によっては森林の再開発により絶滅が危惧されている野鳥です。この記事ではコガラの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

コガラの特徴は?

コガラ

大きさ

  • 13cm

外見の特徴

  • 頭部が黒い
  • 羽は黒みのある灰褐色

コガラの大きさは全長約13cmです。羽を広げた状態(翼開長)も約21cmの長さがあります。スズメより小さい、まさしく「小柄」な野鳥ですよ。

オスとメスで同じ色をしています。頭部は黒色で光沢があり、顔や体の下側は淡い色合いです。上面は全体的に茶色がかった灰色で翼は黒みがあります。翼のふちのあたりは白色をしています。

コガラは「ハシブトガラ」とよく似ています。違いとしては翼の白黒のコントラストの強さで、コガラの方が強い傾向にありますよ。また、くちばしはハシブトガラのほうが太いです。

コガラのしっぽは丸みを帯びており、ハシブトガラは少し角ばっています。

 

コガラの生態は?

コガラ

生態

  • 雑食
  • 一夫一妻

 

雑食

コガラの食性は雑食で、「昆虫類」「節足動物」「果実」などいろいろなものを食べます。かたい果物や種子もこじ開けて食べることができます。

 

一夫一妻

コガラは一夫一妻で、繁殖は4~7月ごろに行われます。繁殖期にはペアで縄張りを作るようになりますよ。枯れ木に穴を掘り巣穴を作って、その巣穴に「樹の皮」や「コケ」を使い皿状の巣を完成させます。他にも「ツミ」や「モズ」も一夫一妻制をとりますよ。

一度に産む卵の数は5~9個です。卵はメスがあたため産卵されてから12~15日程度で孵化しますよ。孵化したヒナは産後約18日ほどで巣立ちしますよ。

 

コガラの分布は?どこに生息している?

コガラ

コガラはユーラシア大陸に広く分布しています。日本では、留鳥として沖縄以外の日本全国に一年中生息していますよ。

本州や四国・九州では低山(海抜1000m以下の山)から亜高山(海抜1500~2500m)に生息しています。北海道のような寒い地域だと平地の林にも生息していますよ。

コガラは比較的高地で繁殖し、冬になると低地に降りてきて越冬をしますよ。ほかのカラ類よりも群れを作ることが無く、単独やつがいでいることが多い鳥です。

ただ、秋から冬にかけては同じシジュウカラ科の「シジュウカラ」や「ハシブトガラ」と混群を作ることもあります。

 

コガラの鳴き声は?

コガラ

「フチィー、フチィー、フチィー」と聞こえる単純な声をゆっくり繰り返しながらさえずります。「ピッピィーピー、ピッピィーピー、ピッピィーピー」と少し高い声を繰り返すこともありますよ。

繰り返しは5~6回が多いですが、時には10回以上鳴き続けることもあります。地鳴きは「チッ」や「ツッー」など短く小さな声を出します。

警戒しているときは「ツツ、ジャージャージャー」と濁った地鳴きの声で鳴きます。この鳴き声はコガラ特有の鳴き方である上に頻繁に鳴くためコガラの区別をつけるのに便利ですよ。

コガラは留鳥としては遅く4月頃になってからさえずりを始めます。5~6月になると盛んにさえずるようになり8月上旬ごろまでさえずりますよ。落葉樹の木のてっぺん付近の枝先や、てっぺんでさえずっている事が多いようです。

 

ハシブトガラとよく似ている

コガラ

コガラは翼が灰褐色で、頭部が黒色の鳥です。ハシブトガラと本当にそっくりなので野鳥の観察に慣れている人でも区別が難しい鳥ですよ。

特有の「鳴き声」が一番見分けやすいポイントです。日本全国の山に広く分布しているので、登山やハイキングをした際にはぜひ鳴き声をさがしてみてくださいね。