ゴジュウカラの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ゴジュウカラ(五十雀)は、スズメ目ゴジュウカラ科ゴジュウカラ属に分類される留鳥です。

似た名前に「シジュウカラ(四十雀)」がいますが、この鳥はシジュウカラ科に分類され、特徴の異なる鳥ですよ。

この記事ではゴジュウカラの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ゴジュウカラの特徴は?

ゴジュウカラ
大きさ 13.5cm
外見の特徴  灰青色の体上面
 白い胸
 短いしっぽ

ゴジュウカラは全長13.5㎝と小さな鳥です。スズメよりも少し小さい程度の大きさですよ。

オスメスともに、体上面は灰色がかった青色をしています。胸は白色で、体の側面やしっぽの付け根は淡い赤色を帯びますよ。

過眼線と呼ばれるくちばしから眼を通り側頭部へ続く筋模様と、くちばしは黒色をしています。

 

ゴジュウカラの生態は?

ゴジュウカラ

生態

  • 雑食性
  • 他の鳥の巣を利用
  • 木に垂直にとまる
  • 繁殖

雑食性

ゴジュウカラの食性は雑食性です。「昆虫類」「節足動物」「果実」「種子」などを食べますが、夏は昆虫類、冬は種子などを食べるとされています。樹皮の隙間にいる獲物を探したり、逆に樹皮の隙間に食物を蓄えたりすることもあります。

 

他の鳥の巣を利用

ゴジュウカラは自分で巣穴を掘る事ができないので、樹洞やキツツキの古巣に樹皮を敷いて自分の巣とします。巣穴の入り口や内壁、隙間に泥を塗り、入り口を狭めて使います。

場合によっては、クマゲラの巣穴を奪い取る事もありますよ。

 

木に垂直にとまる

ゴジュウカラは木に対して垂直にとまることができます。そして下を向いたまま、木を降りていくことができますよ。

ゴジュウカラ最大の特徴ですね。握力が強いことと、爪がしっかりしているからこそできる技なのです。

 

繁殖

日本におけるゴジュウカラの繁殖期は3~6月です。繁殖期にはつがいで縄張りを持ち、樹洞やキツツキの古巣に樹皮を敷いて営巣しますよ。

1回に5~7個の卵を産み、抱卵はメスのみが行います。卵は18~20日で孵化し、ヒナは生後20~25日で巣立ちますよ。

非繁殖期は「シジュウカラ」などの他のカラ類や、「コゲラ」と混群を形成することがあります。

 

ゴジュウカラの分布は?どこに生息している?

ゴジュウカラ

ゴジュウカラは寒帯地域や山岳地帯以外のユーラシア大陸と北アメリカ大陸に分布しています。生息地では基本的に季節によって移動しない「留鳥」として生活しますよ。

日本では3種類の亜種が年間を通して生息しています。北海道から九州にかけて生息していますが、高い場所で繁殖した個体は、冬になると平地から山地にかけての低い落葉広葉樹林に生息しますよ。

 

ゴジュウカラの鳴き声は?

ゴジュウカラは「フィー フィー フィー フィー」「ピピピピピィ」など大きな声で鳴きます。

 

身近にいる鳥

ゴジュウカラ

ゴジュウカラはユーラシア大陸に広く分布し、日本でも北海道から九州までに生息している身近な鳥です。

しっぽの短い小さな体と灰青色の体上面が特徴的であり、かわいらしい鳥なのでぜひ観察してみてください。