カワラヒワの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

カワラヒワは、スズメ目アトリ科カワラヒワ属の留鳥・漂鳥です。スズメとよく似ているため間違えられやすいですが、翼に黄色い帯がある鳥がカワラヒワですよ。

この記事では、カワラヒワの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

カワラヒワの特徴は?

素材 鳥

大きさ

  • 15cm

外見の特徴

  • 肌色をした太い嘴
  • 翼にある黄色斑
  • 凹尾をした尾羽

カワラヒワは全長15cm、体重17~30g程度で翼開長(翼を広げた大きさ)は約24cmほどで、スズメ程度の大きさですよ。

オスは背中と体下面が茶色です。頭部から胸にかけてはオリーブ褐色になっていますよ。翼と尾羽は黒く、風切と尾羽の基部は黄色くなっています。三列風切の羽縁は淡い灰色をしていますよ。

メスはオスに比べると全体的に淡い色合いをしていますが、頭部の灰色味が強いですね。肌色をした太い嘴と凹尾になっている尾羽はオス・メス共通です。

 

カワラヒワの生態は?

素材

生態

  • 種子食
  • 集団お見合い
  • 繁殖

 

種子食

カワラヒワは、種子食(まれに昆虫なども食べる)なので草木の種子を食べています。

春は「ハコベ」「たんぽぽ」など、夏は「あざみ類」や「向日葵の種」、秋には「タデ類」や「ヒエの種子」を食べますよ。

食べ物をたくさん貯め込めるように「そのう」が発達しているのもカワラヒワの特徴です。

 

集団お見合い

秋以降になると、数十羽から数百羽のオスとメスが群れを形成して集団でお見合いを始めます。

メスに求愛できるのは強いオスだけなので、高い枯れ木など目立つ場所でオス同士が戦って求愛の順番を決定しますよ。

番となったオスとメスは絶えず一緒に行動する事でも知られています。メスが営巣場所を探して飛んでいる時はオスが護衛して飛びますし、メスが巣材を集めている間はオスはたえずメスの近くで警戒にあたっています。適当な場所が決まったら、メスは巣作りを開始しますよ。

縄張りに他のカワラヒワが入ってきた場合は、その個体がメスであればメスが追い出し、オスであればオスが追い出します。番の関係は秋から翌年の春まで維持され、春に繁殖を開始しますよ。

 

繁殖

カワラヒワは、3月頃になると市街地や道路の近くにある木や林の中の木、建物の隙間などに営巣します。

枯草や木の皮、鳥の羽などを使って地上から3~7mの高さに椀状の巣を作りますよ。

一腹卵数は3~5個で、約12日間の抱卵を経て孵化します。育ヒナ期間中の給餌はオスとメスが交代で行い、ヒナは孵化後2週間程度で巣立ちます。巣立ってから7~10日で親鳥からは独立しますよ。

 

カワラヒワの分布は?どこに生息している?

カワラヒワは、東アジア(モンゴル・ロシア東南部・中国・朝鮮半島・日本)に分布しています。

日本国内ではほぼ全域に分布する留鳥ですが、北部に生息している個体は冬場になると暖地へ移動しますよ。

全国の山地の林・市街地の林・農耕地・河川敷などに生息します。

 

カワラヒワの鳴き声は?

カワラヒワは、金属的な声で「キリリッ」「キリッ」「コロコロ」などと地鳴きします。オスのさえずりは「ジューイ」「ビィーンビィーン」「ヴィーヴィー」「チュイーン」などですよ。

声量があるので、遠くにいて姿が見えなくても鳴き声から見つけることができます。

翼の黄色い帯に注目しながら、探してみよう!

カワラヒワは、スズメに似ているので見過ごされがちですが我々の身近にいる鳥です。

タンポポの種やヒマワリの種を好むので、庭に植えておくと種子を食べに来ることもありますよ。

人が住んでいる環境でも容易に見つけることが出来る鳥なので、「飛翔時に見える翼の黄色い帯」に注目して探してみて下さいね。