シマフクロウの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

天然記念物にも指定されているシマフクロウは、フクロウ目フクロウ科シマフクロウ属の留鳥です。

アイヌ語では「コタン・コロ・カムイ」と呼ばれ、アイヌでは古くから村の守護神としてあがめられてきた鳥でもあります。

この記事では、シマフクロウの特徴、生態や分布、鳴き声についてまとめました。

 

シマフクロウの特徴は?

シマフクロウ3

大きさ

  • 71cm

外見の特徴

  • 幅広い羽角
  • 体上面にある黒斑
  • 体下面にある縦斑と横斑

シマフクロウは全長71cm前後、翼開長(羽を広げた状態)約175cm、体重はオスが約3.1~3.6kg、メスが約3.6~4.4kgほどです。日本にいるフクロウの中でも最大のサイズですよ。

オスメス同色で、全体的に灰色がかった茶褐色をしています。体上面には「黒色の大きい斑」があり、灰褐色や淡褐色の複雑な模様が入っていますよ。

胸以下の体下面には「黒褐色の細い縦斑」があり、その縦斑に交差するように「細い横斑」が入ります。

頭部にある羽角はボサボサした細い羽根が集まっているため三角形に見えますね。嘴は黒く、虹彩は濃い黄色をしていますよ。

 

シマフクロウの生態は?

シマフクロウ4

生態

  • 夜行性
  • 魚食性
  • 繁殖

 

夜行性

シマフクロウは夜行性の鳥です。昼間は大木の枝にとまり、ほとんど動かずに休んでいますよ。

目視で魚を見つけて捕食しますが暗闇では全く物を見ることが出来ないので、魚が見やすい時間帯と場所を選んで行動します。朝と夕方の薄明かりの時間帯に活動的になるほか、道路や港の街灯、漁船の漁火などを積極的に利用しますよ。

 

魚食性

シマフクロウは、魚食性です。

主食は魚(サケ科、カジカ、ドジョウ、ヤツメなど)ですが、「カエル」「サンショウウオ」などの両生類や「ザリガニ」などの甲殻類、「ヤチネズミ」「トガリネズミ」などの小型哺乳類、「カモ」などの鳥類も食べますよ。

捕食方法はワイルドで、足から川の浅瀬に飛び込んで魚類をわしづかみします。

 

繁殖

シマフクロウは非繁殖期も番(つがい)を解消せず、年間を通して同じ場所に定住します。

2月ごろに交尾期があり、3月の初旬から中旬にかけて樹洞の巣に卵を産みますよ。一腹卵数は1~2個で、約35日のメスによる抱卵を経て孵化します。孵化後もメスは約2週間抱ヒナを続けます。

ヒナは孵化から50~60日で巣立ちをしますが、最初はほとんど飛べません。短距離の飛行が出来るまでは約10日、自ら餌を捕えられるようになるまではおよそ100日かかりますよ。

若鳥は孵化後丸2年経ってから新たな定着地を求めて分散します。早ければ1年で親元を離れる場合もありますが、メスの若鳥は長く留まる傾向にありますよ。

分散地は親元から5kmほどの近距離から100kmを超えるものまで様々です。

 

シマフクロウの分布は?どこに生息している?

シマフクロウ1
シマフクロウは、北海道および北方領土のごく限られた地域にのみ分布しています。

20世紀初頭までは北海道全域にいたとされていますが、現在では北海道東部の知床、日高、根室、地域などで見られるだけになりました。

「ハルニレ」「ミズナラ」などの巨木がある河川域の森林を主な住処としていますよ。

 

シマフクロウの鳴き声は?

シマフクロウ5
シマフクロウはオスが「ヴォッヴォッ」鳴くと、間を置かずにメスが「オー」と鳴きます。このため「ヴォッヴォッウー」と一声のように聞こえますよ。

シマフクロウの声は1km先でも聞こえるほど大きく、互いに鳴き声を交わすことで絆を強めているとされています。

 

シマフクロウの生息環境を守ろう!

シマフクロウ2
現在、シマフクロウは北海道に約140羽しか生息しておらず、絶滅に最も近い種の一つとされています。

自然が豊富な知床でもシマフクロウが子育てできる川(水深が浅く流れが緩やかで冬に凍結しない)は20本程度しかないといわれているため、シマフクロウが生息できる環境を我々はしっかりと維持していかなければなりませんね。