クイナの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

クイナは、ツル目クイナ科クイナ属の夏鳥・冬鳥です。

警戒心が強いので人前に出てくることは少ないですが、様々な魅力に溢れた鳥ですよ。

この記事ではクイナの特徴や生態、分布、鳴き声をまとめました。

 

クイナの特徴は?

クイナ4

大きさ

  • 30cm前後

外見の特徴

  • ずんぐりむっくりの体型
  • 長いくちばし
  • ニワトリのような太い足

クイナは全長約30cmほどで、鳩よりもやや小さいくらいの大きさをしています。

「ずんぐりむっくりした体型」「長いくちばし」「ニワトリのような太い足」が特徴的ですよ。

オスメス同色で、額から頭頂と頸の後ろ、体上面は赤褐色をしており「黒い縦斑」が入っています。顔~胸にかけては青灰色で、脇から下腹と下尾筒は鮮やかな白と黒の縞模様になっていますよ。体の大きさに対して長めのくちばしは、上は黒いですが下は赤くなっています。

クイナは、飛ぶことを苦手としている鳥としても知られています。飛ぶことはできるのですが、危険を感じた際は背を低くして早足に近くの水草や葦原に逃げ込むため、飛ぶ必要がないのです。

「ニワトリのような太い足」は、地上を速く駆けることができるように発達したためだと考えられていますよ。

 

クイナの生態は?

クイナ3

生態

  • 雑食
  • 繁殖
  • 警戒心が強い

 

雑食

クイナは雑食です。「昆虫」「甲殻類」「小動物」「水草などの種子や芽」などを食べますよ。

 

繁殖

クイナは繁殖期になるとペアで縄張りを形成し、草原やヨシ原などにアシなどの葉や茎を組み合わせた皿状の巣を作ります。

一腹卵数は6~11個で、約19~22日のオスとメスによる抱卵を経て孵化します。ヒナは孵化してから2~3日で巣立ち、およそ20~30日で飛翔できるようになりますよ。

 

警戒心が強い

クイナは警戒心が強い鳥です。半夜行性で日中は藪に潜んでいることが多く、明るい場所へは滅多に出てきません。とても臆病な性格をしているので、ちょっと物音がしただけでもすぐに身を隠してしまいます。

クイナに分類される多くの種が半夜行性であることも、クイナの性格を裏付けているといえるかもしれませんね。

 

クイナの分布は?どこに生息している?

クイナ5

クイナは、アイスランドからユーラシア大陸の旧北区にかけて広く分布しています。夏に繁殖し、冬になると温暖な地域へ南下することが分かっていますよ。

日本では北海道から沖縄まで広く生息していますが、繁殖は茨城県以北でしか行われません。主に淡水の湿地や沼地、水田などに生息しています。

 

クイナの鳴き声は?

クイナ2
クイナは、「クッ、クッ、クッ」と一音一音を甲高い声で区切って地鳴きをしますよ。

さえずる時は「クックックックッ」と低く、短い間隔の鳴き声を発します。

野鳥の中でも警戒心が強い鳥なので、地鳴きを含めて鳴き声を耳にする機会は多いとは言えませんよ。

 

驚かさないように注意しながら観察しよう!

クイナ1
クイナは、水辺の草の中に潜んで生活しているため観察しづらい鳥です。

また、性格も臆病なので観察するときはクイナを驚かさないように注意しながらバードウォッチングを楽しんでくださいね。