オオルリの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

日本三鳴鳥としても知られているオオルリは、スズメ目ヒタキ科オオルリ属の野鳥です。

名前の由来でもある瑠璃色の綺麗な羽色と美しい声を持つことから、バードウォッチャーにも人気がありますよ。

この記事ではオオルリの特徴、生態や分布、鳴き声についてまとめました。

 

オオルリの特徴は?

オオルリ5

大きさ

  • 17cm

外見の特徴

  • オスの体色は瑠璃色
  • メスの体色は淡褐色

オオルリは全長17cm前後で体重20~26g、翼開長(翼を広げた大きさ)は27cmほどです。スズメよりやや大きく、ムクドリよりは小さいサイズですね。

オオルリは、オスとメスで色が全く違いますよ。

成鳥のオスは頭頂から体上面が紺瑠璃色で、頭のてっぺんは光沢のあるコバルトブルーをしています。腹から尾羽の裏側が白くなっているのでコントラストが美しいですよ。顔と喉から胸、わき腹、羽の先は黒くなっています。

成鳥のメスは頭頂から体上面と胸、わき腹が淡褐色になっています。喉と下腹部はオスと同じように白いですが、尾羽は茶色味がありますよ。

 

オオルリの生態は?

オオルリ3

生態

  • フライングキャッチ
  • 渡り鳥
  • 繁殖

フライングキャッチ

オオルリは、飛んでいる昆虫を捕捉しては枝先に戻る「フライキャッチング法」で餌を獲ります。

地上に降りて餌をとることもありますが、その動作は素早く長時間地上に留まることはありませんよ。

基本的には昆虫食ですが、小果実も食べます。

 

渡り

オオルリは渡り鳥なので4月下旬頃に日本に渡来しますが、オスはメスよりも早く渡来して縄張り争いをしますよ。

オスが選んだ場所にメスが巣を作り、つがいで縄張りを持ちます。メスが巣を作っている間、オスは縄張りを奪われないように見張っていますよ。

縄張りは一列に並んでいることが多いので、一定の間隔で囀っているオスの姿を見かけることも多いですよ。

 

繁殖

6~8月の繁殖期になると谷沿いの林や切り立った崖のくぼみなどのオスが選んだ場所に柔らかいコケを使ってメスが巣を作ります。

一腹卵数は3~5個で、メスだけが行う約14日の抱卵を経て孵化します。孵化したヒナはオスとメスが共同で餌を運んで育てますよ。

ヒナは孵化後12日程度で巣立ちますが、その後10日間くらいは家族群で過ごします。

 

オオルリの分布は?どこに生息している?

オオルリ2
オオルリは中国東北部、朝鮮半島や日本で繁殖し、インドシナ半島から大スンダ列島、フィリピンなどに渡って越冬します。

日本には夏鳥として4月下旬ごろに渡来し10月ごろまで見ることができます。南西諸島を除く北海道から九州までの全国各地で繁殖しますよ。

平地から山地の針広混交林、落葉広葉樹林、渓流沿いの暗い林などに生息していますが、渡りの時期には市街地や公園でも観察できます。

 

オオルリの鳴き声は?

オオルリ4
オオルリはよく通る声で、「ヒーリーリーチチン」「ピーピーチョイチョイジュジュジュ」「ピーリーリー」「ホィヒーピピ」「ピールリピールリ」「ジェッジェッ」と鳴きます。

オオルリのさえずりは、最後に「チチン」や「ジェッ」と濁った音や入ることが多いのが特徴ですね。木のてっぺんなどでよく囀っていますよ。

メスはオスほど大きい声で鳴くわけではありませんが、ぐぜりのような声で鳴く時があります。

地鳴きは「ヒー」「ヒッ」「チョ」「クッ」「カッ」などがあります。

 

マナーを守って観察しよう!

オオルリ1
求愛行動の場合に多い「さえずり」ですが、オオルリのメスは危険を察知したり敵を見つけた時などに甲高い声でさえずることがあります。

もし、森や渓流沿いを歩いていてオオルリが突然さえずりだしたら、驚かせないようにゆっくりとその場から離れるようにしてください。

鳥をびっくりさせないように注意しながらバードウォッチングを楽しんでくださいね。