ムクドリの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

ムクドリはスズメ目ムクドリ科の鳥です。比較的身近にみられる鳥で、街路樹や電線に留まっていたり群れで飛ぶ様子を見かけることも多いですよ。

この記事では、ムクドリの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

ムクドリの特徴は?

ムクドリ3

大きさ

  • 24cm

外見の特徴

  • 全体的に黒褐色
  • 頬にある白斑
  • 黄色い嘴
  • 黄色い足

ムクドリは全長約24cm、翼開長40cmほどの鳥です。スズメより大きくハトより小さいサイズですよ。

体色は全身褐色で頭は黒褐色をしています。額と頬、腰、羽の裏側は白くなっており、嘴と足は黄色です。

目から頬にかけて入る白斑と嘴の色は個体差があり、年齢を重ねるごとに変化していきますよ。

 

ムクドリの生態は?

ムクドリ1

生態

  • 雑食
  • 大きな群れを作る
  • 繁殖数が多い

 

雑食

椋の木の実を好むことから「椋鳥(ムクドリ)」の名前が付いたと言われていますが、実際は雑食で「木の実」や「種子」「虫の幼虫」など様々なものを食べますよ。

餌を探すときは地上を歩いていることが多く、草の中に嘴を突っ込んで虫を探している様子もよく見られます。

 

大きな群れを作る

ホシムクドリほど大きな群れではありませんが、日本のムクドリは数百~数千羽の大きな集団を作ります。

まるで巨大な怪物のように群れて空を飛ぶ姿は外敵退治には役立っているようですが、街路樹に止まってフン害や騒音をまき散らすこともあり公害に悩まされる街も多いですよ。

 

繁殖数が多い

ムクドリは巣立ちが短いことから、繁殖数が多い鳥としても知られています。

春から夏にかけての繁殖期になると番(つがい)になって分散し、建物の軒下や樹洞に「枯草」「獣毛・羽毛」「落ち葉」などを使って巣を作ります。

メスは1回の産卵で薄い青緑色の卵を4~7個産み、オスとメスによる約12日間の抱卵を経て卵は孵化します。その後23日ほどでヒナは巣立ちをしますが、1ヶ月間は親と行動を共にしますよ。

 

ムクドリの分布は?どこに生息している?

ムクドリ2
ムクドリはアジア大陸の温帯に分布しています。日本では見慣れた鳥ですが、東アジア一帯だけに分布するので他の地域では見ることができませんよ。

日本では九州以北のほとんどの地域で見ることが出来ます。留鳥ですが、北海道などの寒冷地では冬に南へ移動するため夏鳥になります。

生息地も幅広く「平地」「低山帯」「住宅街や公園」「市街地」など、あらゆる場所に生息していますよ。

 

ムクドリの鳴き声は?

ムクドリは、「キュルキュル」「リャーリャー」「ジェー」「ケケケ」「ツィッ」と色々な声で鳴きます。

数匹ではあまり気にならない鳴き声ですが、群れになることが多いので騒音として捉えられることが多く嫌われる原因にもなっていますよ。

 

観察を考えているのであれば、巣箱の設置がおすすめ!

ムクドリ4
大群で暮らすために繁華街や市街地では嫌われることの多いムクドリですが、農耕地などでは害虫を食べてくれる存在として重宝されています。

間近で観察したい場合には、繁殖期である春夏ごろに軒下や庭に巣箱を設置しておくとムクドリが利用してくれるかもしれませんよ。