ツグミの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

個性的な模様が美しいツグミは、スズメ目ツグミ科ツグミ属に分類される冬鳥です。

10月頃になると日本にやってくるので、市街地などでも見ることが出来ますよ。

この記事では、ツグミの特徴や生態、分布、鳴き声などについてまとめました。

 

ツグミの特徴は?

ツグミ2

大きさ

  • 24cm

外見の特徴

  • 茶色の体色
  • 眉毛のような白ライン
  • 胸の斑模様
  • 先端が黒くなっている黄色い嘴

ツグミの大きさは体長24cm、翼開長約39cmほどです。スズメより大きくハトより小さい、ムクドリサイズですよ。

体色は背中と頭、尾は茶色で、眉の部分と喉、お腹は白くなっています。胸から脇腹にかけては黒い鱗模様であり、個体によって様々なので、驚くような模様をしている個体もいますよ。嘴は黄色で先端が黒くなっています。

オスとメスの見分け方としては、背中の色や胸にある斑の濃さで判別できますよ。濃くはっきりしていればオスで、薄ければメスです。

 

ツグミの生態は?

ツグミ4

 

生態

  • 独特のポーズ
  • 渡り
  • 雑食

 

独特のポーズ

ツグミは両足を揃えて数歩ピョンピョンと歩いては立ち止まり、胸をそらしては静止するという独特のポーズをよくします。

これは餌を探している時に見られる動作で、周囲の安全を確認するために立ち止る様子のことを表しています。

地面を跳ねるように飛んでエサを採る格好から、昔は鳥馬(ちょうま)と呼ばれていたこともありますよ。

 

渡り

ツグミは、日本では秋から冬にかけてやってくる冬鳥になります。

「渡り」は群れで行い、しばらくは群れのままで過ごしますが、徐々に散らばってバラバラに生息しますよ。

 

雑食

ツグミは雑食のため、土中に潜む「ミミズ」や「昆虫」また熟したカキなどの木の実も好んで食べます。

冬になると降り積もった落ち葉を嘴(くちばし)でかき分けて、枯れ葉の下に居る虫を探す様子も見ることができますよ。

 

ツグミの分布は?どこに生息している?

ツグミ1
春夏はシベリア東部からカムチャッカにかけての地域で繁殖し、秋から冬になると冬鳥として全国に飛来します。

日本へも大群で渡ってくるため、全国で見られる比較的身近な鳥だといえますね。積雪のない地方の「田畑・河原」や「低い林」などに生息していますが、市街地の街路樹などで見られることもありますよ。

 

ツグミの鳴き声は?

ツグミのさえずりを日本で聞くことはほとんどありませんが、「ジジッジジッ」といった地鳴きをすることがありますよ。

春夏の「渡り」の時期の直前には「キュッキュッー/キュイキュイ」と2声で美しくさえずります。

ツグミという名前は、日本国内ではほとんど鳴く様子を見られない生態から、口をつぐむの意で「ツグミ」と呼ばれるようになったといわれていますよ。

 

ツグミと共存するためにも、しっかりとマナーを守ろう!

ツグミ1
ツグミは地方によっては霞網猟により捕獲、食用にされてきた鳥でもあります。

1947年の鳥獣保護法により日本での捕獲は原則禁止になりましたが、現在でも密漁などは後を絶ちません。発見した場合には通報するなどして生態系を守っていけるようにみんなで努力していくことが大切ですよ。