ラミノーズテトラの繁殖方法まとめ。産卵から稚魚の育て方まで

赤色の頭がチャームポイントのラミノーズテトラは、多くの熱帯魚ショップで販売されている人気熱帯魚です。入手しやすく穏やかな性格から、他の熱帯魚と混泳させた経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事ではラミノーズテトラの繁殖方法について、産卵にまつわることから稚魚の育て方までまとめました。

 

ラミノーズテトラの繁殖、必要な環境は?

ラミノーズテトラ

必要な環境

  • 環境の急変化
  • 複数混泳でのペア探し

ラミノーズテトラの繁殖にはいくつか条件が必要となります。

 

環境の急変化

普通、水槽の環境を一気に変化させることは、熱帯魚の体に負担をかけるので避けるべきですが、ラミノーズテトラの場合は例外といえます。

水温や水質(pHや硬度)、餌の量、溶存酸素量、気圧、水圧などを急に変化させることで、ラミノーズテトラの体内で繁殖にかかわるホルモンが分泌され繁殖開始のトリガー(引き金)となるのです。

水質は熱帯魚ショップで売られている「pH 調整剤」や「ピートモス」を使い濃度を変えたり、水槽内に石を沈めて硬度を変えたりしてみてくださいね。

餌は今まで普通に与えてきたものを思い切って一定期間「絶食」させます。

溶存酸素量は「エアレーション」の強さを変え、「気圧」や「水圧」に変化を与えます。これらによってショックが起こり、繁殖に関わるホルモンが分泌されますよ。環境の変化が大きすぎるとよくないため、様子を見ながら慎重に行ってくださいね。

 

複数混泳でのペア探し

ラミノーズテトラはオスメスの判別が難しい種類です。そのためペアができやすくなるように、多めの匹数で飼育することがおすすめですよ。

しっかり成熟したオスメスペアができる確率が高まり、そのまま繁殖成功の可能性も高まります。

 

ラミノーズテトラの繁殖方法、産卵は?

ラミノーズテトラ

繁殖方法

  • 卵ばらまき型

ラミノーズテトラをはじめ、カラシン科の仲間は卵を水中にばらまくように産卵します。

 

産卵の前兆

産卵が近くなると抱卵した状態にあるメスはお腹が大きく膨らむようになります。じっくりと観察しているとお腹が張っている様子を観察できます。

 

卵の隔離

卵の隔離は必須です。卵は他の熱帯魚だけでなく親魚にも食べられてしまうことがあります。隔離の方法は園芸用の「鉢植えネット」を使用します。

水槽よりも大きめの幅にカットしてアーチ状にし、底面をトンネルのようにして隔離してあげます。

この際に「水槽の壁」と「鉢植えネット」に隙間があると産卵された卵を隔離しきれなかったり、他の熱帯魚が底面側に入り込んでしまったりするため、隙間を作らないようにうまく設置するのがポイントです。

 

ラミノーズテトラの稚魚、育て方は?

ラミノーズテトラ

 

稚魚の餌

  • インフレゾリア
  • ブラインシュリンプ

稚魚を育てる環境

  • 強い光の当たらないところ

成魚との合流時期

  • 生後1~2ヶ月

 

ラミノーズテトラの稚魚は非常に小さいため沸かした「インフゾリア」与えてください。ある程度稚魚が大きくなったら「ブラインシュリンプ」や稚魚用の「人工飼料」に切り替えて、元気に成長させてくださいね。

 

水質

ラミノーズテトラの稚魚は産まれてから餌を食べるまでの間に「強い光」を当てると死んでしまいます。そのため産卵されたことが確認できたら、水槽の周りを「段ボール」や「布」などで囲って光が当たらないようにしてください。

孵化(ふか)してから数日後には光よけを外してしまって構いませんよ。

 

合流の時期

稚魚が孵化してから順調に成長すると、2~3ヶ月ほどで成魚の姿らしく成長してくれます。親魚と同じ水槽に移すのはこの頃がベストタイミングです。体の大きい稚魚から順に、親魚の水槽に合流してあげてくださいね。

 

環境の変化が繁殖のスタートライン!!

ラミノーズテトラ

ラミノーズテトラの繁殖には環境の急変化がカギとなります。水替えによる変化によって繁殖が行われることも珍しくはありませんよ。

ただ環境の変化を起こすときは急激な変化に注意してくださいね。また稚魚を育てる際に強い光を当てないようにすることも非常に大切なことです。稚魚を「段ボール」や「布」で光からしっかり守ってあげてくださいね。