メグロの特徴は?生態や分布、鳴き声は?

メグロはスズメ目に属する野鳥の一種で、暗いオリーブ色の体をした小さな鳥です。漢字では「目黒」と書きますが、東京の目黒周辺に生息しているわけではなく主に小笠原諸島の一部の島でのみ姿を確認できます。世界的にも希少な鳥で、日本では1977年に特別天然記念物に指定されています。

この記事ではメグロの特徴や生態、分布、鳴き声についてまとめました。

 

メグロの特徴は?

メグロ

大きさ

  • 14cm

外見の特徴

  • 暗いオリーブ色の体
  • 黄色い顔や胸
  • 黒い目の周囲
  • 額にT字形の黒斑

メグロは大きさ約14cm程度の小さな鳥です。スズメとほぼ同じ大きさですよ。オスメスともに体の上面は灰色を帯びた暗いオリーブ色をしています。顔や胸は黄色で 目の周りには名前の由来でもある、逆三角形型の黒色斑がありますよ。

黒色斑は額にもありアルファベットのTのような形をしています。類似種の「メジロ」はうぐいす色の体をしていて、目の周りに黒い斑はありませんがよく外見が似ています。

目の周りには白くてアルファベットのCのような模様をしている「アイリング」もみられます。アイリングは目の周りを一周せず、くちばし付近で途切れています。

 

メグロの生態は?

メグロ

生態

  •  雑食性
  • ペアで生活

 

雑食性

メグロは雑食性の鳥で、昆虫や果実、花の蜜などを餌とします。幹にぶら下がって葉の裏の昆虫類を捕食したり、樹皮のすき間にいる昆虫を舌で捕まえたりしますよ。森林の中を歩き回って昆虫を捕まえることもあります。

 

ペアで生活

メグロはペアになって生活します。繁殖のときにはオスメス交代で卵を温める様子が観察されます。冬季になると群れを形成することもありますよ。

 

メグロの分布は?どこに生息している?

メグロ

メグロは小笠原諸島の母島、向島、姉島のみに生息しています。小笠原諸島の固有種とされていますよ。世界的には希少な野鳥です。木の幹に縦にとまり、走るように移動する姿がよく観察されています。季節によって移動しない「留鳥(りゅうちょう)」なので、小笠原諸島では一年中観察することができます。

 

メグロの鳴き声は?

メグロの鳴き声は「フィーヨ」という笛の音のような声です。よく鳴く鳥なので、バードウォッチングの際は鳴き声をヒントにすると探しやすいですよ。

 

パパイアの木を目印に

母島でバードウォッチングをしてメグロを探すときは「パパイアの木」を目印にすると良いです。雑食性のメグロはパパイアの果実が好物で、熟している果実を探して待っていると見つけやすいですよ。

小笠原諸島に行く際にはぜひ母島に立ち寄ってメグロを観察することをオススメします。ちなみに、メグロが生息している島のうち、本州からの定期船が出ているのは母島のみなので要注意です。

母島には東京の竹芝から父島を経由して行くことができます。