ピラニアは獰猛な熱帯魚ではありますが、「ピラニアナッテリー」という種類は比較的温和な性格でアクアリストにも人気です。
複数での飼育ができる熱帯魚ですが繁殖を狙うには少々難易度が高めですよ。
この記事ではピラニアの繁殖について、産卵や稚魚の育て方をまとめました。
ピラニアの繁殖、必要な環境は?
必要な環境
- 底砂
ピラニアのメスは底砂に産卵をします。
水を汚しやすいピラニアでは「ベアタンク」での飼育が掃除もしやすくおすすめですが、繁殖を狙う場合には底砂をいれる必要がありますよ。
ピラニアの繁殖方法、産卵は?
繁殖方法
- 自然繁殖
ピラニアは繁殖期になると自然に繁殖をするようになりますが、水槽内で繁殖を狙うのは難しい熱帯魚です。
混泳のしやすいピラニアナッテリーでも共食いをしてしまうことが多いため、繁殖させたい場合には共食い覚悟で8匹程度混泳させることが一般的です。
共食いはピラニアのお腹を常に満腹近く保ってあげることである程度防ぐことができますよ。毎日2回ほど多めに餌をあげると良いですね。
またピラニアは雌雄の判別も難しいので、ペアを成立させるためにも8匹ほど一気に混泳させることがおすすめなのです。
産卵の前兆
繁殖期になるとメスが底砂に産卵しやすいようにオスが底砂をならすような行動をとり始めます。
野生のピラニアは乾季から雨期に入るときに産卵をします。そのため産卵を促したい場合にはそのような環境と似た環境を水槽内でも作ると繁殖しやすくなりますよ。
雨期に入ると自然界では水温が下がるので水替え時に普段よりも「低めの温度に設定する」ことなどが有効です。この時に「低水温症」にならないように温度差には気を付けてくださいね。
卵の隔離
もし繁殖を確実にしたいのであれば卵は隔離してあげます。
卵や産まれた稚魚は親のピラニアの格好の餌となってしまうからです。一度で500個以上の卵を産むため、繁殖用の水槽はなるべく大きめのものを準備してくださいね。
ピラニアの稚魚、育て方は?
稚魚の餌
- ブラインシュリンプ
- 生餌
水質
- 親魚と同じ
成魚との合流時期
- 生後3~6か月ほど
稚魚の餌
稚魚の餌はブラインシュリンプを与えると成長が早いですよ。
ブラインシュリンプは沸す手間があり面倒ですが、栄養価も高くオススメの餌です。ある程度大きくなってきたらメダカなどの生餌をたくさん与えるとどんどん成長していきますよ。
水質
稚魚の水槽の水は特に気を使う必要はなく、親魚の水槽と同じ水質で構いません。
合流の時期
しっかりと餌をあげて3~6か月ほど飼育すると十分な大きさになってきます。
このころになれば一応親魚と同じ水槽に戻すことができますが、ピラニアナッテリー以外のピラニアは混泳がとても難しいです。
混泳が難しい、言わずと知れた暴れん坊!
ピラニアは非常に獰猛な熱帯魚なので、繁殖以前に混泳の難易度は高いです。
比較的温和なピラニアナッテリーでも共食いは避けられないです。
長く混泳が上手くいっている水槽では水替えをきっかけに産卵をすることがありますよ。しかし一度で500個もの卵を産むため、もし産卵したとしてもすべて飼育しきることは難しいですね。