沖縄以外の日本中の河川や湖でよくみかけ、川遊びで実際に捕まえることも可能なヌマチチブ。生息する地方によって見た目にも多少違いがあります。
地域によっては唐揚げや佃煮にして食べられることもありますが、最近はペットとして飼育する人も増えてきています。この記事ではヌマチチブの繁殖方法について、また産卵から稚魚の育て方についてまとめました。
ヌマチチブの繁殖は?
ヌマチチブは性格の荒い淡水魚なので、一般的には混泳飼育に向かない淡水魚です。繁殖の際には混泳が前提となるため、激しく喧嘩してしまい繁殖が上手くいかないことも少なくありません。
何パターンかのオスメスを合せて相性を見極めてください。相性が良ければ自然に繁殖を始めてくれます。
ヌマチチブの繁殖方法、産卵は?
産卵に必要な環境
- 石
- 流木
ヌマチチブの産卵には「産卵室」が必要で、ヌマチチブはそこに産卵します。産卵室はオスが石や流木の下側に作りますので、石や流木は水槽内に多めに沈めてあげてください。
飼い主さんが産卵室を作成する必要はなく、オスのヌマチチブが自分で産卵室のとなる石や流木を選びます
産卵の前兆
繁殖は春から夏、正確には4月後半から9月の頭くらいにかけて行われます。繁殖期に近くなるとメスの体表は白っぽくなりオスは体表全体が真っ黒になり胸鰭のねっもとが青白くなります。
オスは求愛行動として首をよく振るようになり鳴き声を出すようにもなりますよ。
卵の隔離
自然界ではオスが卵を保護しています。オスは産卵室に産まれた卵に水流を送って卵を腐らないようにしたり産卵室の掃除をしたり、他の熱帯魚に捕食されるのを防いだりしています。
水槽内の飼育でも同じ行動がみられるため親魚との隔離は必須ではありませんが、食卵してしまうこともあるので、産卵後は水槽を別にする飼い主さんが多いですよ。
ヌマチチブの稚魚、育て方は?
稚魚の餌
- ブラインシュリンプ
- ザリガニの餌
水質
- 親魚と同じ
ヌマチチブは「両側回遊性」の繁殖形態をとります。自然界では一度川を下り汽水域や海水域までいってから2cmくらいに成長してから川に戻ります。水槽内でも水質はあまり気にせずに飼育することができます。
餌
ヌマチチブは肉食性の淡水魚ですので、ザリガニの餌などをよく食べてくれます。わかした「ブラインシュリンプ」も栄養価が人工飼料よりも高く、嗜好性も高いのでおすすめですよ。
合流の時期
ヌマチチブは獰猛な性格でヌマチチブ同士でも激しく喧嘩し共食いをしてしまうこともあるため親魚との合流は避けたほうが良いです。
相性のよいペア探しをしよう!
ヌマチチブは繁殖をするには産卵室となる石や流木を水槽内にたくさん準備する必要があります。獰猛な性格で同種間でも激しく喧嘩をするので繁殖のためにペアで混泳しても上手くいかないことがありますよ。
いろいろなオスとメスで試してみることが大切です。混泳が上手くい行くようになってから飼育していれば産卵室に卵が産まれていることもあります。