犬の健康状態チェック!病気にならないための健康管理のポイントは?

犬 素材

いつも元気な愛犬の様子がおかしかったり餌も食べずにぐったりしていたりすると飼い主さんは慌ててしまいがちです。愛犬の健康管理は飼い主さんの大切な役目ですが、突然の健康状態悪化も犬の飼育にはつきものです。

この記事では愛犬の日頃の健康チェックの重要性や病気にならないための管理のポイントについてまとめました。

愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

愛犬の健康チェックは大切?

チェック

愛犬の健康チェックは大切ですよ。チェック法を知っておけば運動不足を未然に解消できたり病気を未然に防げたりする可能性が高まります。愛犬の長寿につながるといえます。

彼らは飼い主さんに体を動かして気持ちを伝えています。飼い主さんが歩み寄って気持ちを察知してあげることが大切なのです。

以下では愛犬の様子をチェックする方法をいくつか紹介しています。愛犬について日頃から様々なチェックをしてあげることで長く楽しく一緒に生きていくことができますね。

愛犬の病気の芽を摘む!健康管理のポイント1. 「飲み水の量」

犬-水

飲み水の量

  • 増えた:糖尿病、子宮蓄膿症
  • 減った:膀胱炎の恐れ、口の中が痛い

1日に飲む水の量は日によって多少の誤差がありますが、大きく量が変化することはありません。飲む量が増えたり減ったりしたら健康状態を疑ってください。

飲む量が増えた

飲む水の量が増える要因は幾つか考えられます。病気の代表例は「糖尿病」と「子宮蓄膿症」です。なお、「室温が高い」「激しい運動の後」のいずれかの条件を満たしている場合であれば健康面に問題は特にありませんよ。

糖尿病

老犬になるにつれて発症割合が増えている疾患で、血中の糖分をエネルギーとして取り込めなくなり血糖値が上昇します。血中の糖を体に取り込めないので、体は糖を外に出そうと考えて「おしっこ」の頻度が増えます。結果水を飲む量も増えるのです。

糖尿病は多くの合併症の原因となりますので、飲む量とともに尿の量をマメにチェックしてあげることをおすすめします。

子宮蓄膿症

発情期のメスに起きる疾患で「利尿ホルモン」に影響を与える病気です。利尿ホルモンが刺激されると多飲多尿の症状が現れるので水を飲む量が増えます。「食欲低下」や「陰部から膿」などの症状も併発するので、発情期のメスを飼育している方は確認してみてください。

発見が遅れると「腹膜炎」で死亡するケースもある恐ろしい病気ですよ。

飲む量が減った

反対に水をあまり飲まない場合は「夏バテ」「運動量が少ない」「トイレが汚れている」などが主な原因です。トイレが汚れているとキレイ好きの犬はおしっこを我慢するので「膀胱炎」を発症しかねません。

トイレにいくのが嫌で意図的に水を飲むことを我慢している場合も考えられます。夏場は特に「脱水症状」を引き起こすので、トイレや水まわりはあらかじめ清潔に保ってくださいね。

また、口内炎など口の中が痛くなる病気になっていると、水を飲むと口が痛くなることから飲まなくなることもあります。痛がっていたりしたら、口の中を確認して、もしひどくなっているようであれば動物病院を受診することをおすすめします。

愛犬の病気の芽を摘む!健康管理のポイント2. 「抜け毛の量」

犬-抜け毛

犬は体温調節が苦手な動物なので、夏には抜け毛を多く冬は少なくすることで体温調節をはかっています。夏に異常なほどの量を抜け毛する犬種もいますが、被毛の多い犬種であれば普通のことです。

「被毛が少ない犬種なのに抜け毛が多い」「冬に夏並みの抜け毛をしている」は免疫力が低下している可能性が高いです。「抜け毛が均等ではなく一部がはげてしまっている」場合には皮膚炎など皮膚の病気を疑ってください。

命が関わる症状は少ないですが、手遅れになると治療に時間がかかる病気が「抜け毛の量」で判断できます。

愛犬の病気の芽を摘む!健康管理のポイント3. 「目の色」

愛犬の目の色も毎日チェックしてあげてください。「外耳炎」「結膜炎」で赤く腫れ上がったり「白内障」で白く濁ったりしていませんか。

外耳炎はシーズーやコトン・ド・テュレアール、マルチーズなど目の周りの被毛が長い犬種によくみられますよ。白内障は残念ながらうまれつき遺伝子を持って生まれる犬が多いですが、早期発見ができれば症状を抑える治療が可能です。

愛犬の病気の芽を摘む!健康管理のポイント4. 「便の状態」

犬-尻尾

 

確認するポイント

におい
便の硬さ
便秘の有無

愛犬の排泄する便で多くの疾患を、治療が間にあうタイミングで発見することができます。

におい

いつもよりきつい臭いの便が排泄される時は愛犬が「消化不良」を起こしている証拠です。直近に餌を変更したときは、餌の成分が愛犬の体に合わないというサインなので、見逃さないよう注意してくださいね。

軟便

軟便気味の便が数日続くときは「ストレスが溜まっている」「お腹が冷えている」ことが多いです。例えば長時間の留守番などをさせたあと、いつも軟便がでるようなら、留守番させるときには「ペットホテル」を利用したほうがいいかもしれませんね。

軟便が長期にわたるようであればウィルスによる「感染腸炎」を疑います。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
便の形状を正常なのか確認できる「ブリストルスケール」というものがあります。インターネットにも載っているので参考にしてみるといいですよ。

便秘

犬は便秘になりにくい動物なので、愛犬の便秘は危険な症状の1つです。「腸閉塞」などの消化器系の重大疾患を患っている可能性も否定できないので、一度早急に検査を受けることをオススメします。

食生活を整えて、事前に愛犬の病気の芽を摘む

犬-フード

食生活は愛犬の健康に大きく影響します。実は、毎日あげているドッグフードが原因で重大な病気を引き起こしてしまう、ということもあり得るのです。

「食事の量を守っているのに、太ってきている」「新しいフードに変えてしばらく経つけれど、以前と比べて愛犬の元気がない」などが見られる場合は、ドッグフードが原因の可能性があります。愛犬に合わない原材料や犬の食事に好ましくない穀物や添加物などが使用されているかもしれません。

そのまま同じフードを与え続けると、愛犬の命をおびやかす病気を招くことも考えられます。病気の芽を事前に摘むために重要なのは、管理者である飼い主さんが愛犬の様子をこまめに確認し、「本当に良いフード」を食べさせてあげることです。

飼い主さんが愛犬の健康を管理する!

チワワ

責任をもって飼うことを決めた愛犬の健康を守るのは飼い主としての最低限のルールですよね。今回紹介した健康チェック法は毎日心がけてみてくださいね。

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