イングリッシュセッターの歴史は?飼育環境や散歩の頻度は?

イングリッシュセッターは世界で最も有名なイングランド原産のセッター種です。

実猟犬としてだけでなく、ペットやショードッグ、スポーツドッグとしても世界中で愛されている犬ですよ。

この記事ではイングリッシュセッターの歴史や飼育する際に適した飼育環境、散歩などについてまとめました。

 

イングリッシュセッターの歴史は?

イングリッシュセッター

セッターの中で特に人気のある犬種で、世界最初のドッグショーにイングリッシュ・ポインターとともに出陳されました。
この犬種の歴史は15世紀頃までさかのぼるといわれており、祖先犬はセッティング・スパニエルであることはほぼまちがいありません。銃猟の普及とともに発展した犬種で、19世紀初頭の頃より愛好者が激増し、イギリスのエドワード・ラヴェラック卿によって作出されました。日本には明治初期にもたらされ、広く愛され飼育されています。その名は、獲物を見つけたらその場にしゃがみこむ(セッティング)姿勢を取っていたことに由来しています。

出典:JKC「イングリッシュ・セター」、ブルース・フォーグル著/福山英也監修「新犬種コンパクト図鑑」

 

イングリッシュセッター、飼育環境の準備は?

English Setter

飼育に向かない環境

  • コミュニケーションが少ない
  • 豊富な運動時間を確保できない

イングリッシュセッターは屋内・屋外のどちらでも飼育できますが、「コミュニケーションを頻繁に取る」「豊富な運動時間を確保する」ことが大切です。

狩猟犬として人間と共に生活してきた犬なので、コミュニケーションが不足すると飼い主として見てくれなくなることもありますよ。また、運動不足になるとストレスから無駄吠えや破壊行動などを起こすこともあります。

コミュニケーションや運動に豊富な時間を割くことができる人向けの犬種と言えますね。

 

イングリッシュセッター、かかりやすい病気は?

English Setter on a green grass lawn

かかりやすい病気2種

  • 1. 股関節形成不全
  • 2. 胃捻転

イングリッシュセッターは他の大型犬と同じように「股関節形成不全」「胃捻転」にかかりやすいです。

 

1. 「股関節形成不全」

病名 股関節形成不全
治療法 安静治療、投薬治療、外科手術
対策 肥満防止

股間節形成不全とは、股関節が正常に形成されていないことや変形することにより、歩き方などに異変を起こす病気です。

「腰を振るように歩く」「足を引きずる」「運動を嫌う」などの症状がみられ、治療法は運動を控える「安静療法」、抗炎症薬や鎮痛薬を用いる「投薬治療」、最終手段である「外科手術」の3種があります。

 

2. 「胃捻転」

病名 胃捻転
治療法 手術
対策 ドカ食いを避ける、食後の激しい運動を避ける

胃捻転は、治療が遅れるとショック状態を起こし急死することもある緊急性の高い病気です。

「大量のヨダレを垂らす」「お腹が膨れる」「苦しそうな呼吸をする」といった症状がみられ、治療は胃をもとの位置に戻すための手術を行います。ただ、戻しただけでは80%の確率で再発するので胃を片側だけ固定することもありますよ。

飼い主さんの注意で防げる病気でもあるので「食事を複数回に分ける」「食後の激しい運動を避ける」などに気をつけてあげてくださいね。

 

イングリッシュセッター、散歩の頻度は?

イングリッシュセッター

散歩

  • 頻度:1日2回
  • 時間:それぞれ60分ほど

イングリッシュセッターは運動欲求が強い犬なので、1日2回それぞれ60分程度の散歩が欠かせません。

ただ歩くだけの散歩ではなく自転車との並走やひき運動がおすすめです。週末などはドッグランで自由運動をさせてあげたり、水遊びが好きなので水辺へ連れて行ってあげると喜びますよ。

食後すぐの運動は「胃捻転」などのリスクを高めるので、食後1~2時間は運動はしないように気をつけてあげてくださいね。

 

十分な運動量を確保することが大切!

English setter

好奇心旺盛で活発なイングリッシュセッターは、愛犬と一緒にアウトドアを楽しみたいという方におすすめの犬種です。

飼育環境の整備と十分な運動量の確保は欠かさないようにすれば、イングリッシュセッターが持つポテンシャルを存分に楽しむことができますよ。