シーズーの飼い方まとめ!性格や体重、寿命や病気は?

シーズー
愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

シーズーは西太后がこよなく愛したという豪華な外観を持ち、他の犬種では不可能なスタイリングを楽しむことができる犬種です。

中国の宮廷犬として愛された、長い歴史がありますよ。

この記事では、シーズーとの生活に関わる性格や体重、寿命、かかりやすい病気などをまとめました。

貴族や王族に愛されてきた?シーズーの基本情報

シーズーの画像

原産国や歴史

シーズーの起源はチベットだといわれています。シーズーは「小さな獅子」といわれ、「獅子狗(シーズークヮ)」と名付けられたことが名前の起源となっています。

中国で獅子はとても神聖な動物なので、中国国内の貴族や皇族に愛され、宮廷内では4000匹ものシーズーが飼育されていたともいわれています。

1960年代にアメリカに渡り、1969年にはAKC(アメリカンケネルクラブ)に犬種登録されました。現在では世界中でペットとして愛され、高い人気を誇っています。

外見の特徴

シーズーの大きさ

体高:20~28cm
体重:4~7kg

シーズーの大きさは上の通りです。

体型はヨーロッパ系とアメリカ系に分類されますが、全体的に骨太で筋肉質な体型をしていますよ。

しっぽは長い飾り毛がついた巻き尾になっていますが、付け根の位置がほかの犬に比べて高いため、豊かなしっぽの被毛が背中にくっついているようにもみえます。

被毛の特徴

見た目は気品漂う美しいロングコートで、お手入れを怠らなければ引きずるほど長く伸びます。小柄ですが丈夫でエネルギッシュに動きまわるのも特徴の1つといえますね。

被毛のカラーは「ホワイト&ゴールド」「ホワイト&ブラック」が多いですが、それ以外にも珍しいカラーもいますよ。また、成長とともに被毛のカラーが変化することもシーズーの特徴です。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
被毛の管理はとても重要です。定期的にブラッシングを行ったり、トリミングサロンなどで被毛のカットを行いましょう。毛玉ができると引っ張られて痛みを伴います。シャンプーやコンディショナーを使用することでサラサラの被毛になるためそちらもおすすめですよ。

シーズーのミックス犬

シーズーは大人気な犬種なので、ミックス犬も多くの種類が存在します。中でも有名なシープー、シーポメ、チワズーなど7種類のミックス犬が存在しますよ。

穏やかでマイペース!シーズーの性格

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シーズーの性格

人懐こくフレンドリー
穏やかでマイペース
賢くしつけやすい

シーズーは人懐っこくて明るく、遊び好きな性格をしています。

見た目通りの穏やかなマイペース気質ですが、飼い主さんの歩くペースに合わせて一緒に散歩したり自転車のかごに乗って散歩を楽しんだりと協調性も持ち合わせています。

はつらつで好奇心も旺盛なので、飼い主家族や他のペットともフレンドリーに接してくれる子が多いですよ。

シーズーの散歩はどれくらい必要?

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シーズーに必要な散歩時間

1日1~2回
各30分程度

シーズーは小型犬ですが室内運動だけではなく、1日1〜2回30分程度は外に出して日光浴と散歩をさせてあげてください。

理想は朝夕の2回がおすすめです。ただ歩くだけではなく、ときには坂道や階段を利用したり全力で走ったり、変化に富んだ散歩がおすすめです。

しつけは性格を考慮して!シーズーのしつけ

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シーズーはいい子でしつけやすい子が多い犬種ですが、飼い主さんがしっかりとしつけの正しいスタンスを理解して取り組むことが大切です。

シーズーは社交的で、人懐こく飼いやすい犬です。ただ、少し頑固でプライドが高い面があり、納得いかないときは指示を聞かないことも考えられます。シーズー自身の主張を押し通そうとして、吠えてしまうことも。

子犬だからとイタズラを許していると、大人になってもイタズラは続きます。成犬になってからしつけようと思っても上手くいかないため、子犬の頃からしっかりしつけをしてください。

好奇心旺盛だからこそ散歩時に注意

シーズーは好奇心旺盛な一面もあり、散歩をする上で気を付けておきたいことがあります。

・道路にいきなり飛び出す
・拾い食いをする
・すれ違った他の犬や人に向かっていく、吠える

など、上記のような行動をするリスクがあるため注意してください。交通事故にあったり、ほかのわんちゃんや人に危害を加えないためにもしつけは重要です。

シーズーの寿命とかかりやすい病気

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シーズーの寿命は15年ほどだといわれています。いかに愛犬のシーズーが長く健康に生活してくれるかは、かかりやすいといわれている病気を未然に防げるかが大きなポイントになってきます。

アトピー性皮膚炎

よくある病気の中でもシーズーは皮膚炎にかかりやすいといわれています。

ハウスダストなどの環境抗原に対して起こるアレルギー性皮膚炎で、強いかゆみが起こる病気です。生後半年から3歳くらいまでの若い時期に発症しやすく、目や口の周り、耳、四肢の付け根などに症状が表れます。若い時期での症状は軽いですが、年を取るごとに重症化していきます。

完治するのは難しい病気です。そのため、定期的な薬用シャンプーを行ったり、ステロイド剤を投与することで治療をします。

椎間板ヘルニア

背骨と背骨の間でクッションの役割を担っている椎間板。その椎間板が背骨の上を通っている神経の一部が圧迫される病気です。

事故などの怪我や加齢が原因になりますが、遺伝的に若い頃にも起こることも。ソファや階段の上り下りができなくなったり、後ろ足に力が入らない(足が曲げられない)など見て分かる変化が表れます。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
やりがちな犬の体を縦にする抱っこの仕方はしないようにしましょう。縦抱きは背中に負担がかかり、椎間板ヘルニアを助長してしまう可能性があります。地面と犬の背中が平行になるように抱っこをするようにしましょう。

白内障

水晶体が白く濁り視力が低下する病気です。症状が進行することで、最終的に失明する恐れがあります。

加齢によって水晶体の機能が衰えることが原因ですが、遺伝性の場合は若い年齢でも発症します。

また、糖尿病によって併発することもあるため、注意が必要です。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
もし白内障になってしまったら、視界が悪くなるため、家の模様替えを控えるようにしましょう。また、ぶつかったら危ない角にはガードを付けるなど二次的な怪我の防止に努めましょう。

シーズーに必要なお手入れは?トリミングやニオイなどの対策も

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トリミングカット

シーズーは月1回程度、サロンでカットしてもらいましょう。被毛が伸びた状態を放置すると毛玉になってしまいます。

シニア期には皮脂脂が多くなるため、短めにカットして通気性が良い状態をキープするのがおすすめです。

ニオイ

生活をしているとお口や耳、体のニオイが気になることもあります。日々のお手入れやトイレのお掃除で解決できることがほとんどですが、中には皮膚病や歯周病が原因でニオイを発していることもあります。

この記事ではそんなシーズーのニオイの原因別の対策法をまとめています。

その他お手入れ

上記のトリミング、ニオイ以外にもシーズーに日々してあげたいお手入れはたくさんあります。ブラッシングや爪切り、歯磨きなど、日常的にケアしてあげてください。

シーズーを迎えいれたい場合はどうする?

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費用

お迎え時にかかる費用は大体20万円前後です。その他飼育に必要なグッズや食事代、医療費なども加味したかかるお金の総額が知りたい方は、こちらの記事を御覧ください。

迎え入れ先

シーズーの迎え入れ先は大きくわけて「ペットショップ」「ブリーダー」「里親」の3パターンあります。それぞれの特徴をまとめましたので、これから飼育を検討している方はぜひご覧ください。

里親

中でも里親制度のご利用をお考えの方には「シーズーレスキューネットワーク」という団体がおすすめです。殺処分をゼロにするという目標のもと日々活動されている団体です。

シーズーを飼育する前に準備しておくもの


シーズーとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」をまず揃えるようにします。

飼育スペース・ケージ

シーズーが快適に過ごせるスペースを確保します。室内には犬用のベッドやクレート、ケージなどを用意し、快適に休息できる場所を作ってあげてください。クレートとは、箱状の犬のおうちのようなものです。犬にとって寝床となったり安心できる場所になります。持ち手がついているので、移動するときにも使えます。遠出するときはもちろん、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍しますよ。

食器類

シーズーがご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを基準に探してみてください。

首輪やリード・おもちゃ

シーズーが散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

シーズーの健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを選ぶといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

シーズーの健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

シーズーが何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

まとめ


人懐っこいので、初めての犬を飼育する方でも問題ありません。ただ、一貫したトレーニングが必要で、飼い主さんの指示が曖昧だという事を聞いてくれなくなる可能性があります。

しつけトレーニングが難しいと感じたら、プロに相談してみましょう。

この記事ではシーズーについての全記事を紹介しました。少しでも飼い主の皆様にお役に立てる情報があれば幸いです。

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