ミドリフグの飼い方、「歯切り」をする理由やタイミング、正しい方法は?

ミドリフグには他の熱帯魚では珍しい、歯が伸び続けてしまう性質があります。ミドリフグを飼育する上で「歯切り」は必ず行わなければなりません。

今回の記事ではミドリフグの「歯切り」をする理由やタイミング、正しい方法についてまとめました。

 

「歯切り」とは?ミドリフグにはなぜ必要?

ミドリフグ

歯切りはなぜ必要

  • 餌が食べられなくなるため

歯切りとは、伸びてきて邪魔になった歯をニッパーなどで切って、適度な長さに整えてあげることです。

ミドリフグやトラフグなどのフグ科の魚は、貝などの固い餌を食べられるように鋭い歯が生涯伸び続ける性質があります。歯が伸びすぎると餌が食べられなくなって衰弱してしまいます。

自然界のミドリフグは硬いものにわざと噛みつくことで歯を削っていますが、アクアリウムにその環境はありません。人工の餌や赤虫などは柔らかいため、歯が削れることなく伸び続けてしまうのです。

そのため、飼い主が定期的に「歯切り」をして歯の長さを整えてあげる必要があります。一般に養殖されているトラフグなども「歯切り」を行っているようです。

 

ミドリフグの歯切りをするタイミングは?

ミドリフグ

 

歯切りのタイミング

  • 半年に1度
  • 餌を口から頻繁にこぼす

ミドリフグの歯切りのタイミングは飼い主さんがよく観察して見極める必要がありますよ。歯が邪魔で普段与えている餌を口からこぼして食べにくそうしていたらタイミングといえます。放置していると餌を食べられずに痩せてしまいます。

歯切りをする頻度は個体差がありますが、「半年に1度」くらいのミドリフグが多いです。

「サンゴの欠片」や「しじみ」を水槽に入れて、普段から水槽内にミドリフグが歯を削れる環境を整えている飼い主さんもいますよ。

ただ、「スネール」を水槽内に放つという方法はおすすめしません。スネールは「水槽の害虫」といわれており、驚く程の速さで繁殖するため水槽の景観が崩れてしまうからです。

 

ミドリフグの歯切り、正しい方法は?

素材 歯切り

 

必要な道具

  • ニッパー、爪切りバサミ
  • ボール
  • 柔らかい布
  • グリーンFなどの薬

ミドリフグの歯切りに必要な道具は小さめの「ニッパー」か「爪切りバサミ」、「ボール」「柔らかい布」「グリーンFなどの薬」です。

まずはボールの中に飼育水を入れて布を沈め、歯切りするミドリフグを中に入れます。利き手でニッパーを持ち、もう片方の手で布の上からミドリフグを優しくつつんであげます。基本的に上の歯の方が伸びている場合が多いですが、長く伸びている歯から切ってあげてくださいね。

ミドリフグの体に負荷を与えないように、一連の作業は「30秒以内」に完了させてください。長い間ミドリフグを手に持つと、ミドリフグが人の体温で火傷をしてしまう恐れもあります。布を使ってミドリフグを掴むのは火傷を防ぐためですよ。事前に水で手の温度を冷たくしておくとさらに安全ですね。

歯を切るときは勇気を出してすぱっと切ってあげてくださいね。万が一口を誤って切ってしまった場合は用意しておいた薬で薬浴をさせてあげます。

 

慣れれば簡単な手入れ「歯切り」

ミドリフグ

飼育中のミドリフグがあまり餌を食べなくなったり、口から餌をこぼしてしまったりしていたら「歯切り」が必要なサインです。

なるべく早く、正しい方法で「歯切り」をしてあげてくださいね。はじめてミドリフグを飼う方は戸惑うかと思われますが、慣れるとあっさりできる手入れのひとつですよ。