熱帯魚の飼育に必須!濾過(ろか)フィルターの種類や役割、特徴は?メリットとデメリットは?

熱帯魚を水槽で飼育する上で濾過(ろか)フィルターは必須のアイテムです。「外部式」「外掛け式」「上部式」など様々なタイプが存在しますが、熱帯魚の種類によって向き不向きがあります。

この記事では濾過フィルターの種類や役割、種類別の特徴やメリットとデメリットについてまとめました。

 

濾過フィルターの種類や役割は?

濾過

種類

  • 外部式フィルター
  • 外掛け式フィルター
  • 上部式フィルター
  • 底面式フィルター

役割

  • 物理濾過
  • 生物濾過

一般的にアクアリウムに使用する濾過フィルターは「外部式フィルター」「外掛け式フィルター」「上部式フィルター」「底面式フィルター」の4種類です。飼育する熱帯魚によっておすすめしたいフィルターが違いますよ。

濾過フィルターには水槽内のゴミを取り除く「物理濾過」と、水槽内の水質を魚が過ごせる状態に保つ「生物濾過」の2つの役割があります。

 

物理濾過

物理濾過は目に見えるゴミを水槽内から取り除く仕組みです。水槽内で水棲生物を飼育していると、餌の残りカスや糞、水草の切れはしなどのゴミが溜まります。フィルターを設置することで、自動で水槽内のゴミをこし取ってくれるのです。

 

生物濾過

生物濾過は目に見えない化学物質をバクテリアの力で水槽内から取り除く仕組みです。具体的には水棲生物に有害な「アンモニア」を無害な「硝酸塩」に分解します。アンモニアは糞や餌の食べ残しが腐ることで発生しますよ。

 

濾過フィルターは「物理濾過」で糞や餌の食べ残しを除去し、発生してしまったアンモニアは「生物濾過」で分解することで、水槽内を清潔に保っているのです。

 

「外部式フィルター」の特徴、メリットとデメリットは?

素材 水槽
名前 外部式フィルター
価格 5000~20000円
向いている熱帯魚 熱帯魚全般

「外部式フィルター」とは水槽内に「給水口」と「排水口」のみをいれ、フィルター本体は水槽外に設置するタイプのろ過フィルターです。汎用性も高く、初心者からプロまで幅広く愛用されているフィルターですよ。

 

メリット

濾過能力も高く、密閉されているため音が静かです。二酸化炭素を外に逃がしにくいため、水草にも向いています。耐久性があるので長持ちもします。水槽内がスッキリとしてみえることもメリットのひとつですね。

 

デメリット

水槽外に大きなタンクを設置するため多少のスペースが必要です。また、密閉されているため酸素を取り込みにくく、「エアレーション」が必須になります。初期費用も高いです。

 

「外掛け式フィルター」の特徴、メリットとデメリットは?

素材 水槽
名前 外掛け式フィルター
価格 1000~2000円
向いている熱帯魚 小型魚(メダカ、グッピー)

水槽の縁に掛けるタイプの濾過フィルターです。フィルター自体はカートリッジでの取り換え式でスペースも取らないのでメンテナンスがしやすいです。安価でスペースも取らないためアクアリウム初心者の方には人気のフィルターですよ。

 

メリット

安価に手に入り、メンテナンスがしやすく使いやすいことが最大のメリットです。小さいので場所も取りません。

 

デメリット

ろ過能力が低いので45cm以上の水槽での使用や、中型魚や大量の熱帯魚の飼育には向きません。また、モーターや落水の音が大きいので気になる方もいるかもしれません。また、外部式に比べて耐久性が低いです。

 

「上部式フィルター」の特徴、メリットとデメリットは?

キャプチャ

 

名前 上部式フィルター
価格 2000~5000円
向いている熱帯魚  糞が多い魚(金魚、ミドリフグ)

上部式フィルターは縁のある水槽の上部に置くタイプの濾過フィルターです。濾過層には「ウールマット」というゴミをこし取る仕組みがあります。

ウールマットは他の濾過フィルターよりも「物理濾過」の機能を高める役割をしていますので、糞が多い魚におすすめのフィルターですよ。

 

メリット

「物理濾過」の機能は外部式フィルターに引けを取りません。メンテナンスはウールマットを取り換えるだけなので楽ですよ。外から酸素も取り込みやすいため飼育する生物によってはエアレーションも不要です。比較的安価に入手できることもメリットですね。

 

デメリット

モーターと落水の音が響きます。また、あまり主流でない「縁」のある水槽でしか設置できません。

 

「底面式フィルター」の特徴、メリットとデメリットは?

底面式フィルター
名前 底面式フィルター
価格 500~3000円
向いている熱帯魚  水質に指定がある魚(ビーシュリンプ)

水槽内の底面に敷いてその上に底砂を敷くタイプの濾過フィルターです。メンテナンスが少し大変なので初心者からは敬遠されがちですが、水質に指定があるビーシュリンプなどの水棲生物にはもってこいのフィルターですよ。

 

メリット

底面全てが濾過フィルターの役割を果たすので濾過能力が高い上に、安いものは500円ほどで入手することができます。

 

デメリット

掃除は底砂とフィルター全て取り出す必要がありますし、底砂に泥がたまりやすいです。また、水草を植える場合は根っこが絡まってしまいます。

 

混泳には外部式フィルターがおすすめ!

金魚 混泳

それぞれのフィルターにメリットやデメリットがあります。飼育する熱帯魚によって濾過フィルターを選んであげてくださいね。

いろんな熱帯魚を混泳させたい方には、「外部式フィルター」がおすすめです。初期費用がかさみ購入を悩む方も多いかもしれませんが、耐久性や静音性、濾過効率を考慮すると一番おすすめのフィルターといえます。