犬の乳腺腫瘍とは?乳がんの症状は?悪性だと手術が必要?

犬の病気にはたくさんの種類がありますが、特にメス犬がなりやすい病気が乳腺腫瘍です。腫瘍には良性と悪性がありますが、悪性の乳腺腫瘍は乳がんとも呼ばれ、命に関わることもある病気です。乳腺腫瘍は早期発見すれば、根治することが可能な病気なので、できるだけ早く異常に気づいてあげられるといいですね。今回は、犬の乳腺腫瘍について、原因や症状、治療法などをご紹介します。

 

犬の乳腺腫瘍とは?

犬の乳頭の数には個体差がありますが、左右で5~7対あります。乳腺はこの乳頭に沿って存在する腺で乳汁を分泌する役割を担っています。

乳腺腫瘍はこの乳腺が腫瘍化する病気で、高齢のメス犬によくみられる腫瘍の一つです。

 

犬の乳腺腫瘍の原因は?

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乳腺腫瘍の原因ははっきりとわかっていませんが、女性ホルモンのバランスや遺伝的要因が関係しているのではないかと考えられています。

避妊手術を行うタイミングとの関係も重要で、初めて発情する前に避妊手術を行った場合、2回目の発情以降に避妊手術をした場合よりも発症率が低いといわれています。

また、肥満もリスク要因の一つと考えられており、痩せている犬の方が肥満の犬よりも発生率が低いといわれています。

 

犬の乳腺腫瘍の症状は?良性と悪性の見分け方は?

犬が乳腺腫瘍になった場合、乳頭のまわりに硬いしこりがみられますが、大きさや数はさまざまです。

視診・触診により、しこりの数や大きさ、硬さ、転移の有無などを確認します。1cm以下の小さなしこりの場合、良性である可能性が高いと考えられています。

また、肺への転移がないかどうかを確認するために、レントゲン検査を行います。乳腺腫瘍かどうかを確定診断するには、切除したしこりを病理検査に出す必要があります。

悪性の場合は、「乳がん」とも呼ばれますが、確実な診断結果を把握し、悪性の場合は迅速に対処をしましょう。

 

犬の乳腺腫瘍、治療法は?乳がんだと手術する?

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乳腺腫瘍のうち悪性の確率は約5割で、悪性のうち転移性が高い確率は約5割といわれています。つまり、乳腺腫瘍のうち約75%が外科手術でしこりを切除することにより治療をしています。

ただし、症状や進行度、病院の方針などによって手術をするかどうかは異なるため、悪性の乳がんと診断された場合は、獣医師と相談しながら、治療方法を検討ください。

 

犬の乳腺腫瘍の手術方法は?

手術方法は主に以下4つがあります。

1. しこりがある乳腺のみを切除する
2. しこりがある乳腺とつながりの深い乳腺を取る
3. しこりがある片側すべての乳腺を取る
4. すべての乳腺を取る

切除範囲が広いほど再発する可能性は低くなりますが、麻酔時間が長くなり傷口も大きくなるため、犬の健康状態をふまえて手術方法が選択されます。

手術費用は病院や手術方法によって大きく異なりますが、入院費用も含めて5万円以上かかる場合があります。

 

犬の乳腺腫瘍は予防できるの?

犬の乳腺腫瘍は原因がはっきりしていないため、確実に予防できる方法はありませんが、確率を下げるための方法はあります。

初回発情前に避妊手術(卵巣子宮摘出術)を行うと発生率は低くなるため、初回発情前に避妊手術を行うことが効果的な予防法です。

また、肥満を防ぐために、食事と運動には日頃から気をつけておくことが大切です。

 

犬の乳腺腫瘍は早期発見が大切

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犬の胸にしこりがあるかどうかを早期に発見するには、普段からできるだけ多く触れていることが大切です。定期的に触れ合う時間をもち、異変に気づいたら、早めに動物病院を受診してください。

しこりが小さなうちに切除できれば、悪性であっても転移を防げることもあるため、日頃のスキンシップから愛犬の状態を把握しておくようにしましょう。