愛犬にさわると噛まれる!噛む理由と噛まないようにしつける方法は?

愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。現在では、ペット栄養管理士の資格取得に向けて勉強中。

何も嫌がることをしていないはずなのに愛犬にさわると噛まれてしまう、そんな経験ありませんか?

この記事では、愛犬にさわったときに噛まれてしまう理由としつけの方針についてまとめました。

 

愛犬にさわると噛まれる理由は?

単純にさわられることが嫌だから噛んでいると想像できます。何が嫌なのかは状況や愛犬との関係性によります。

飼い主さん自体が嫌

今さわられることが嫌

その体の部位をさわられるのが嫌

など色んな理由が考えられますので、状況からなぜ噛んでいるのか判断することが大切です。

 

愛犬にさわれないことの大きなデメリット

愛犬が嫌がっているのならさわらなきゃ良いのでは?と思うかもしれません。

しかし、愛犬の体に全くさわれない状態は健康上大きなデメリットがあります。それは「愛犬の体の異常にいち早く気づけない」ことです。

日頃定期的に愛犬の体をお手入れすることで、愛犬の体の小さな変化に気がつけるようになり、病気の早期発見につながります。特に腫瘍などは体を触ることで気づく場合もあります。

ブラッシングや歯磨き、耳掃除、マッサージなど愛犬に触れるケアを定期的に行っていることが病気の予防に大切なのです。

 

愛犬をさわっても噛まないようしつける5ステップ


最低限お手入れのときだけは、愛犬にさわっても嫌がられないような関係性を築くことが大切です。

そのためには愛犬のキモチによりそいながら、愛犬が嫌がる理由の可能性を1つずつ解決するようなしつけがおすすめですこの見出しではその方法を5つのステップに分けて紹介しています。

 

ステップ1:信頼関係を築く

飼い主さんのことが嫌で噛まれている場合、どんなしつけをしようとしてもうまくいきません。

そのためまずは愛犬と飼い主さんに信頼関係を構築することからはじめます。

呼びかけに応じてくれないことが多い

よく吠えられる

なにかと一緒にいることを嫌がられる

など、もし当てはまることがあればこの記事で紹介するしつけを行う前に、愛犬ととにかく仲良くなることが先決です。

まずは、一緒に散歩をしたり遊んだり、少しずつ関係を構築していきましょう。

 

ステップ2:気を紛らわせながらさわってみる

いきなり無理矢理にさわろうとするのではなく、なにか愛犬の気を紛らわせながらさわってみます。

何かに愛犬が夢中になっているときにさわることからはじめてみてください。

愛犬が好きなおやつを手に乗せて食べさせながら、ゆっくりと背中あたりをなでてみて、愛犬が嫌がらないか確認してみてください。触るときは毛の流れに沿って触るようにしましょう。また、触られるのが特に嫌なお腹や足、しっぽはできるだけ触らないようにしましょう。

 

ステップ3:さわっても嫌がらない場所を探す

ステップ2では背中だけでなく毎回さわる場所をかえてみることがおすすめです。さわる箇所によって無反応だったり拒絶したりと、愛犬の反応が様々分かれるはずです。

なかでも触っても無反応な場所、または少しでも愛犬が心地いい表情をみせてくれた場所を見つけてください。

逆に嫌がる場所は次回からさわらないように心がけてあげてください。とにかく愛犬の表情をよく観察することが大切です。

 

ステップ4:気を紛らわせず、嫌がらない場所をさわる

愛犬がさわっても嫌がらない場所を見つけたら、おやつなどを使わずにさわってみます。力をできるだけ抜いてソフトタッチを心がけてください。

はじめは2秒ほどからはじめ、10秒程度なでても噛まれなければ、次のステップに進んでください。

 

ステップ5:徐々に長く触ってみる

ステップ4の秒数を徐々に伸ばしていきます。「毎回2秒ずつ伸ばす」くらい気長なキモチで取り組んで、1分以上同じ箇所をさわっても噛みつかれなければ、ほぼ克服したと考えて大丈夫と思います。

ただどんな犬でも「しつこい」と噛んでくることはあるので、長くさわり続けないことが大切です。

 

愛犬に噛まれたときの対処法

もし愛犬に噛まれてしまったとき、飼い主さんがとるリアクションによって愛犬の行動がおさまったりさらに噛むようになってしまったりします。

 

おすすめの方法

正直な気持ちを愛犬に伝えるようにします。大げさに演技せず「痛いからやめてほしい」というキモチを正直に伝えてください。

 

おすすめしない方法

上記とは逆に「痛い!!」とオーバーリアクションをとったり、わざと悲しそうな顔をしたりして演技するのはおすすめしません

愛犬との信頼関係があるほど演技は見抜かれてしまいますし、オーバーリアクションは「飼い主さんが反応してくれた!」と楽しくなってさらに噛むようになってしまうこともあります。

病気がある可能性も考えて

ゴールデンレトリバー
どこかに病気がある場合、痛い理由から触られるのを嫌がることもあります。防御反応から噛んだり吠えることがあります。

普段から様子をしっかり観察して、どこかに病気が隠れていないかチェックしましょう。

特に以前までは触らせてくれたのに、急に噛むようになった、吠えるようになったなどあれば病気の可能性が高いです。

 

まとめ

触ろうとすると噛まれてしまうのは、信頼関係が築けていないことが原因である可能性が高いです。

愛犬に嫌がられている状態ではいつまで経っても触らしてもらえません。この記事で紹介した、触られても噛まれないようにしつける5つのステップを実践してみてください。

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