猫がチョコレートを食べた!中毒症状や致死量、対処法は?

チョコレートは、たまねぎなどと並んで猫に大きな害を与えてしまう食品の代表格です。

今回の記事では、猫がチョコレートを食べた場合の中毒症状、致死量、対処法についてまとめました。

 

なぜチョコレートは猫の体に悪いの?テオブロミンとは?

チョコレート

人には大人気の食品であるチョコレートですが、猫の体には毒です。チョコレートにはカフェインと似た成分である「テオブロミン」という物質が含まれています。テオブロミンはカカオに含まれる苦味成分で、猫にとって有害な物質です。猫はテオブロミンをすばやく分解できないため、摂取してしまうと中枢神経にダメージを受けてしまうのです。

すべてのチョコレートにテオブロミンが大量に含まれているわけではありません。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートはカカオの含有量が少ないため、テオブロミンの量も少量です。カカオの含有量が多いビターチョコレートには大量に含まれているので、猫にとっては危険な食品だといえます。

 

猫がチョコレートを食べたときに現れる中毒症状は?

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猫がチョコレートを食べてテオブロミンを摂取してしまうと、4時間以内に中毒症状を起こします。主な症状は「嘔吐」「下痢」「頻脈」「不整脈」「興奮」「痙攣」などです。症状は長い場合で数日間続きますし、摂取したテオブロミンの量によっては突然死をしてしまう場合もあります。

 

猫が食べたら危険!チョコレートの致死量は?

猫がテオブロミンを摂取した場合の致死量は、体重1Kgあたり250~500mg程度とされています。体重3Kgの猫が750mgのテオブロミンを摂取すると、死亡してしまう危険性があります。

テオブロミンが含まれる量は、チョコレートによって異なります。砂糖を含まないパン焼用チョコレートである「ベーキングチョコレート」なら、100gあたりに1300mg以上含まれています。「ミルクチョコレート」の場合、100gあたりに155mg程度含まれています。

一般的な板チョコレートの重さは50g程度で、ミルクチョコレートなら板チョコを丸一枚食べてしまっても死亡する危険性は低いのですが、同量のベーキングチョコレートを食べてしまった場合は死亡する危険性は高くなります。

 

猫にはチョコレートだけでなく、ココアも危険

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これまで見てきたように、猫に毒なのはチョコレートの原料であるカカオにふくまれるテオブロミンです。ココアもチョコレート同様、カカオが原料で家庭にあるものです。ココアも猫にとって危険なので、少量であってもあげないでください。飼い主の残した食べ物にココアパウダーがかかっていたり、ごはんの味の変化に使ったりするケースがあるようです。死に至ることもあるので、デリケートになってくださいね。

 

猫がチョコレートを食べたときの対処法は?

猫がチョコレートを食べた場合、種類によっては致死量には至らない可能性もありますが、体に危険があることには変わりないので、すぐに対処をしてください。

まずチョコレートを吐き出させることが大切です。人間と同じように、指あるいは細い棒を口に入れて舌の奥を刺激すると、食べたものを吐き出させることができます。チョコレートを吐き出させたら、速やかに獣医を受診してください。獣医に見せる際は、どんなチョコレートをどれくらい食べたのかを伝えるようにしてくださいね。

 

猫がチョコレートを食べないように細心の注意を!

猫_だっこ

チョコレートは少量では致死量に至らないとされているものの、危険な食べ物であることには変わりありません。少量であっても猫の口にいれないと決めることがオススメです。

この記事を読んでいる愛猫家の方の中にも、チョコレートが大好きだという方は多いかもしれません。ただ今回ご紹介した通り、チョコレートは猫にとって恐ろしい毒になります。家庭にチョコレートを置く際は、冷蔵庫に入れたり猫の手がとどかない扉の中に入れるなどして猫が口にしないように注意してくださいね。